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ベストセラー『栗山ノート』続編!侍ジャパン・栗山監督の戦いの記録『栗山ノート2 世界一への軌跡』【総合3.8】

栗山ノート2(光文社)栗山英樹

栗山ノート 2
著者:栗山英樹
発売日:2023年07月
発行所:光文社
価格:1,650円(税込)
ISBNコード:9784334953928

 

『栗山ノート2 世界一への軌跡』の要点

1.侍ジャパンの監督を打診された著者は、「自分は適任ではない」と一度は断ることを考えた。しかし「目の前の物事にすべてを尽くし、できることをやり切る」という「尽己」の言葉を思い出し、引き受けることを決意する。

2.WBC初戦の中国戦序盤、スコアが動かず苦戦を強いられた。しかし著者は「この逆境に耐えればチームとしても個人としても成長できる」と自身に言い聞かせ、チームは見事勝利を収めることができた。

3.侍ジャパンが優勝できたのは、己を捨ててチームに尽くす「無私道」の姿勢があったからだ。

 

『栗山ノート2 世界一への軌跡』レビュー

日本中が歓喜した、2023年の世界野球「WBC」での侍ジャパンの優勝。監督である栗山英樹氏は、毎晩『四書五経』の『大学』や『易経』をあたり、その日の行いや日々の考えを振り返ってノートに記している。2019年に刊行された『栗山ノート』は11万部のベストセラーであり、野球関係者のみならず、経営者やサラリーマンなど「より良く生きたい」と願うビジネスパーソンたちの間でも話題となっている。

本書はその続編であり、WBC日本代表監督に任命されてから優勝するまでの日々を、著者自身が振り返ったものだ。大谷翔平やダルビッシュ有などのメジャーリーガーが参戦した今大会は、最後に日本が優勝した2009年大会以上に期待が大きく、「負けたら終わり」というプレッシャーのなか、選手のみならず栗山監督自身も戦っていたことがよく分かる。

スポーツとは肉体の競技である。そして、人間の肉体ほど精神で制御しにくいものはない。しかし「スポーツで相手に勝とう」と思うならば、精神を研ぎ澄まし、肉体をコントロールしなければならない。さらに、野球はチームスポーツである。日本に野球が伝わって以来、故野村克也監督などの「野球学」の研究により、日本野球は独自の進化を遂げてきた。奇しくも栗山氏は野村氏の教え子の1人だ。「知」を駆使して勝負するスタイルは共通するものがある。

日本野球が「ベースボールの国」アメリカに勝つまでの感動の軌跡を、本書でもう一度体験しよう。

 

『栗山ノート2 世界一への軌跡』が気になる方におすすめ

栗山ノート
著者:栗山英樹
発売日:2019年10月
発行所:光文社
価格:1,430円(税込)
ISBNコード:9784334951177

『栗山ノート』要約はこちら

WBCで「侍ジャパン」を世界一に導いた栗山監督の「野球ノート」がつくった人生観【総合3.8】

 

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