- 姫野ノート「弱さ」と闘う53の言葉
- 著者:姫野和樹
- 発売日:2023年08月
- 発行所:飛鳥新社
- 価格:1,400円(税込)
- ISBNコード:9784864109680
『姫野ノート 「弱さ」と闘う53の言葉』の要点
1.8万人の大観衆によるアウェーを体感した時は「ヤバかった」。その歓声に圧倒され、惨敗した。ラグビーとはメンタルを削り合うスポーツだ。逆にメンタルが伴っていれば、フィジカルでは勝てない相手に勝ちうる競技でもある。
2.ラグビーはプレーする人数が15人と非常に多い。だからこそ、チームに全てを捧げる献身性が求められるし、選手たちの信頼関係は何よりも大切なのである。
3.姫野ノートには自分の弱さと向き合うための、ありのままの言葉が並んでいる。自分を知ることで、自分を成長させる。そして、行動をするためのモチベーションに繋げていく。
『姫野ノート 「弱さ」と闘う53の言葉』レビュー
ラグビーは我々の日常とはかけ離れたスポーツだ。本質は陣取り合戦でありながら、プレーの最中は屈強な選手たちがぶつかり合うコンタクトスポーツでもある。ぶつかり合った瞬間に記憶が飛ぶこともあるほどの衝撃が走り、荒々しいプレーの間隙にはクレバーな戦術が光り、選手たちは統率された動きで作戦を実行する。
2015年のワールドカップ南アフリカ戦は、日本におけるラグビーの関心を飛躍的に上昇させた。続く日本大会でも日本代表は準々決勝まで駒をすすめ、その大健闘に日本中が賛辞を惜しまなかった。本書はそのタイトルにもある通り、ラグビー日本大会でも活躍した姫野和樹が筆を執る。その内容は驚くほど刺激的で、面白く、そして参考になる。その新鮮さは間違いなく、ラグビーという競技の特殊性に由来するものだろう。他の球技よりもはるかに多いプレーヤー。一糸乱れぬチームプレー。そして筋骨隆々の巨漢とぶつかりあう恐怖。こうした特異な土壌から育まれた精神性が、この本の隅々にまで血脈を通している。
そのため、この本は独特な角度から人間性やリーダー論が語られる。そこに伴うラグビーの話がまた面白い。あまりにも厳しい練習や、著者を支えた人たち。そして、ラグビーという競技そのものの面白さ。この本にはそうしたものが詰まっている。著者に興味のある人、ラグビーのことをもっと知りたい人、ビジネスのヒントを探している人、そのすべてに勧められる一冊だろう。
『姫野ノート 「弱さ」と闘う53の言葉』が気になる方におすすめ
- ベテランの心得
- 著者:堀江翔太
- 発売日:2022年02月
- 発行所:PHP研究所
- 価格:1,595円(税込)
- ISBNコード:9784569848464