人と本や本屋さんとをつなぐWEBメディア「ほんのひきだし」

人と本や本屋さんとをつなぐWEBメディア「ほんのひきだし」

  1. HOME
  2. 本と人
  3. ほん
  4. そりゃ血管もボロボロになるわ…!現代人が知らずにハマっている「夜遅くドカ食い→朝食抜き」という最悪のコンビネーション

そりゃ血管もボロボロになるわ…!現代人が知らずにハマっている「夜遅くドカ食い→朝食抜き」という最悪のコンビネーション

突然死TOP

朝は1分1秒でも長く寝ていたかったり、出かける準備でバタバタしたり……。「時間がない」「食欲が出ない」という理由から、ついつい朝食を抜いてしまうという方も多いのではないでしょうか。

カロリーも抑えられるし一石二鳥と思いきや、実は「朝食抜き」の習慣は、私たちの想像以上に心臓や血管に大きな負担をかけているかもしれません––––。

※本稿は科学的に証明された 突然死を招く習慣・長生きする習慣(高橋書店)の一部を再編集したものです

 

「朝食」を抜くと血管がボロボロに

夜遅い食事・寝る直前の食事も突然死リスクを高める

心臓と血管の観点から見ると、「朝食を抜く」という習慣は、想像以上に大きなリスクをはらんでいます。
スペインの銀行員、約4,000人を対象にした研究では、1日のエネルギーを朝食でほとんどとらない(朝食抜きに近い)人は、しっかりとる人に比べて、動脈硬化が起こる割合が2倍以上だったと報告されています。

また、アメリカ在住の40〜75歳の男女6,550人を、最大で23年間追跡した研究では、「朝食をまったくとらない人」は「毎日とる人」よりも、心血管疾患で亡くなるリスクが、約1.9倍高いことが示されています。

さらに、世界の約240万人をまとめた研究では、「朝食を抜く人」は「きちんと食べる人」よりも、心血管疾患全体のリスクが約1.2倍、心筋梗塞や脳卒中などによる死亡リスクも有意に高いと報告されています。

 

朝食抜きから始まる「血管を痛める生活」

なぜ、朝食を抜くだけでここまで血管にダメージがたまるのでしょうか。
一つは、「体内時計」とのズレです。

本来、朝日を浴びて朝食をとることで、「1日のスタートスイッチ」が入り、血糖や血圧、ホルモン分泌のリズムがととのいます。
ところが、朝食を抜くと、このスイッチが入らないまま、夜遅くまで食べ続けやすい――すると、血糖値や中性脂肪が大きく乱高下し、インスリンの働きが鈍くなったり全身の(慢性)炎症が進んだりし、血管の内側(内皮)が傷つきやすくなります

もう一つは、ほかの不健康な生活習慣とセットになっていること。
朝食を抜く人ほど喫煙・飲酒が多く、身体活動量が少なく、しかも夜更かしをしがち、という傾向が、多くの研究で報告されています。

そして、見逃せないのが「夜遅い時間の夕食」と組み合わさっていること。
日本在住の約8万人を対象とした調査では、夕食が20時以降、あるいは時間がバラバラな人ほど、脳卒中など心血管疾患で亡くなるリスクが高いと報告されています。

とくに、これらの人は朝食を抜くことが多く、「夜遅くドカ食い→朝食抜き」という流れは、血管にとって最悪のコンビネーションだといえます。

 

朝食を抜けば、カロリーが減ってやせる––––の間違い

「朝食を抜くことでカロリーを減らしてやせたい」という人もいると思います。
たしかに、短期的には体重が減るというデータもあります。ただし、その裏では動脈硬化の原因となるLDL(悪玉)コレステロールの上昇が、示されています。

つまり、血管という観点からみると、かえって危険なのです

また、朝食を抜いても、1日の総摂取カロリーが変わらないか、むしろ増えてしまうことも多々あります。空腹の反動で、昼食・夕食の量や甘い飲み物・お菓子が増えるためです。
結果的に、血糖値や中性脂肪が一気に上がる「ドカ食い」に近いパターンが増え、動脈硬化の進行を加速させます。

「夜遅い食事」も同様に、血管に悪影響を及ぼします
寝る直前に食事をすると、高血糖の状態で横になることになります。
本来、睡眠中は胃腸と代謝活動を休ませますが、そのタイミングでフルに働かせることになり、結果、血管の炎症や酸化ストレスが高まりやすくなるのです。

つまり、「朝食を抜く」「夕食が遅い・不規則」「ドカ食いする」という三つの要素で、血管はボロボロになっていくと考えてください。

 

【突然死を防ぐには!】少量でも口に入れる習慣を

とはいえ、「朝は食欲がない・時間がない」「どうしても夕食が遅くなる」という現実も……。そこでのポイントは、「完璧な朝食」や「理想的な時間」にこだわりすぎず、できる範囲で「血管を守る最低ライン」をつくることです。

まずは、「ひと口朝食」からやってみましょう。
たとえば、

・バナナ1本+牛乳または豆乳(無調整)
・小さめのおにぎり1個+みそ汁(インスタントでも可)
・ヨーグルト+ナッツひとつかみ
・オートミール+牛乳

など、5分もあれば食べられる組み合わせを決めてしまいましょう。

量は少なくても、「朝に固形物を口に入れる」ことで、体内時計と代謝のスイッチが入ります。

それには「前夜に朝食を用意しておく」ことも有効です。
前晩におにぎりをつくって冷蔵庫に入れておく、皿に入れたオートミールをテーブルに準備しておいて、朝、牛乳を注ぐだけ、といった工夫で、「朝に迷わない」状態をつくると続きやすくなります。

また、夕食が遅くなる場合は、「分割して食べる」というのが現実的です。
たとえば、18〜19時ごろに主食とたんぱく質をある程度食べ、あとはスープやサラダ、少量の主食にとどめる――つまり、寝る2〜3時間前までに「メインの食事」を終えておくイメージです。

とはいっても、どうしても遅い時間にしっかり食べざるを得ないときもあるでしょう。
その場合は、

・脂っこいものを避ける
・炭水化物は「腹8分目」にとどめる
・アルコールを飲まない

だけでも血管へのダメージはかなり減らせます。

最後に、これだけは意識してください。

・週のうち3日だけでも、なにかしらの朝食をとる
・寝る直前に食事をとることを減らす

ひと口の朝食と、早めの夕食が心筋梗塞や脳卒中を防ぎます。

 

『科学的に証明された 突然死を招く習慣・長生きする習慣』

wakutuki_突然死著者:歌島大輔
発売日:2026年5月
発行所:高橋書店
定価:1,650円(税込)
ISBN:9784471032043

「ほんのひとふし」とは

「ほんのひとふし」は、話題の書籍から特に関心の高いトピックや、今こそ読みたい一節をピックアップしてご紹介する「ほんのひきだし」の連載企画です。
Gemini_Generated_Image_wbrkb9wbrkb9wbrk▲「ほんのひとふし」そのほかの記事はこちら