きましたよ! ついにきましたよ!! 千代先生の新作『ドラQ』1巻が発売されました!
前作の『ホームルーム』で漫画の新しい景色を見せてくれた次世代の伝説がまたおっぱじめやがりましたね。
千代先生は、狂ってて純粋で変態なキャラクターを産むのがほんっっっっとにうまいと思います。
『ホームルーム』の愛田先生なんか最たるThe HENTAIなのに愛さずにいられない……。そして幸子なんかは実は作中で一番ぶっ飛んだキャラでしたよね。
幸せならOKです! ……が、変態×変態にまわりどころか読者である自分まで振り回されるのがたまらなく楽しかったです。
そして待望の新作は、吸血鬼×人間の“異種族”ラブサスペンス!(←帯に書いてありました)
異種族ものだったら「人間の方が早く死んじゃう……」とか「生きる世界が違う」とか、切ない系になるのかと思ったんですが、まったくそんなことありませんでした! そりゃ千代先生がそんな予想された展開に持っていくと思いますか?
というか読みましたか? ここからはちょっとネタバレありで書いちゃうので、未読の方or初見で楽しみたいよって方はここから読んできてください。
ここ! この生首純愛KISSシーン大好き!
吸血鬼だってバレないようにしなきゃ……は、1話で壮絶に、そして凄惨にバレます。これはふたりのLOVEの話なので、ここはまだスタートラインなんですね。
いやぁ、主人公のアメリとお相手のパコ、最高ですね! キャラとミロは濃ければ濃いほどいいっておばあちゃんが言ってました。
人間と吸血鬼は相容れぬ関係なので、ふたりのお付き合いにあたって、もちろん家族が猛反対してきます。
パコのお母さんと妹さんには三つ指ついて挨拶できたのですが、問題はアメリの家の方。
家族全員でアメリを学校にお迎えにくるこの場面。この吸血鬼一族、目立ちまくりである。
そして、家族に反対されても諦めないふたりの前にあらわれるパコの女友達・麻里亜。
パコのことが好きなのか? もしかして追加で三角関係のトッピングあり!? ここで王道恋愛漫画に戻してくるのか!? ……そんなことはないのである。
麻里亜、実は狼女。
吸血鬼とは人間以上に敵対関係にある種族。
麻里亜に突然襲われたパコは狼男になってしまうのである。
吸血鬼×人間じゃなくて吸血鬼×狼男やんけ……。悪化しとるやんけ……。
一生懸命壁を乗り越えようと頑張ってるのに、マイクラのように即席で壁が乱建されていく感じ、これこそ千代節です。
まだ1巻なのに怒涛の展開。そして、怒涛に展開されているはずなのにまったく先が読めないドキドキ感。この振り回されて、千代先生の手のひらでシェイキングされるのたまりませんね!
ああ、でも毎回いいところでTo Be Continuedをくらうんですよ。
ヤダヤダァ! 早く続き読み読みたいよぉ~泣
おかあさんヤンマガ買ってきてぇ……。
ただのロミジュリ展開にならない異種族恋愛漫画(シュールシロップがけ)。ぜひ読んでほしいです!
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(レビュアー:うるける伊達)
- ドラQ 1
- 著者:千代
- 発売日:2023年07月
- 発行所:講談社
- 価格:759円(税込)
- ISBNコード:9784065320228
※本記事は、講談社コミックプラスに2023年8月2日に掲載されたものです。
※この記事の内容は掲載当時のものです。