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「何か手伝う?」が逆にしんどい…“指示待ち夫”へのモヤモヤ整理にも役立つ『寝る前5分 イライラ・不安がスーッと消える お母さんの感情整理メモ』【ほんのひとふし】

お母さんの感情TOP

連載企画「ほんのひとふし」では、話題の書籍から特に関心の高いトピックや、今こそ読みたい一節をピックアップしてご紹介しています。

ゴールデンウィークが明け、日常のリズムが戻ってきた5月。連休の疲れが出やすかったり、新しい環境への緊張がふと解けて不安を感じたりと、心のバランスを崩しやすい時期でもあります。

そんな今こそ手に取りたいのが、あさ出版の『寝る前5分 イライラ・不安がスーッと消える お母さんの感情整理メモ』(著:佐野雅代)です。本書は、たった5分のすきま時間に「書く」ことで、荒れた気持ちを落ち着かせ、自分を上手にいたわる感情整理の方法を提案しています。

※本稿は、『寝る前5分 イライラ・不安がスーッと消える お母さんの感情整理メモ』(あさ出版)の一部を再編集したものです。

 

人間関係のモヤモヤ、こうやって片づけました!

事例9. 「パートナーが家事や育児をちゃんとやってくれないイライラをなんとかしたい!」

・どんな状況?
4歳と2歳の女の子のお母さん・Hさんは、時短で働きながら家事・育児のほとんどをやっています。夫も仕事で忙しいのはわかっているのですが、家に帰ってきてもスマホを見ているばかりで、なかなか家事や育児に参加してくれません。

平日の夜、Hさんが夜ごはんの後片づけをしている間、夫はリビングでテレビを見ています。「お風呂の準備してくれるかな?」と頼むと、「うん、CM になったら」と返事をしますが、結局番組が終わるまで動きません。やっと重い腰を上げてお風呂場に行ったかと思えば、「お風呂の洗剤ってこれだっけ?」「シャンプーないみたいだけど詰め替えはどこ?」「子どもの下着ってこれでいいんだっけ?」と、いちいち聞いてきます。

週末も、「わたしは掃除するから、洗濯お願いしてもいい?」と言うと、「いいよ」と言って、洗濯機を回して干すところまでやってくれました。でも、夕方取り込んでたたんでいると、「シワを伸ばさずに干してある……」とか「裏表が逆のままになっている……」とか、細かいところが気になってしまいます。
それとなく指摘したら、「わかったよ」と言いつつあんまり面白くなさそうな顔をします。
「手伝ってもらっているんだから、文句言っちゃダメだよね」と思いつつも、心の中では「いちいち指示しないとできないの?」「もっと丁寧にやってほしい」とイライラが募ります。

最近では、夫が「何か手伝うことある?」と聞いてくれても、説明したりフォローしたりする手間を考えると、「いいよ、わたしがやるから」と断ってしまうことが増えました。でも、それではいつまでたっても、自分ばかりが負担を抱えることになってしまいます。

お母さんの感情整理_事例⑨

Hさんの「本当の気持ち」

「いちばんのイライラポイントは何?(What)」

メモを見直してよくよく考えてみると、夫は決して家事や育児に協力的でないわけではありません。頼めばやってくれるし、失敗が多いわけでもありません。ただ、いつもHさんが全体を把握して、指示を出したりフォローしたりしないといけないことにイライラします。

つまり、夫が家事や育児をやってくれないことではなく、「わたしが責任者で、夫は手伝う人」という形になっていて、家事・育児の「責任」がすべて自分にのしかかっていることに負担を感じていたわけです。Hさんがほしかったのは、「手伝い」ではなく「責任を持って主体的にやってくれる仲間」でした。

 

新しい視点

家族のように距離が近い間柄だと、つい「いつも見ているんだからわかるでしょ」「同じようにやってよ」という気持ちが出てきがちです。

でも、仮にこれが職場のプロジェクトだったらと考えてみたらどうでしょうか? 職場であれば、全員が同じ仕事を同じようにやるわけではありません。役割分担をして、各々が自分の仕事に責任を持って、創意工夫して取り組みます。成果が上がったときには、「ありがとう」「お疲れ様です」と感謝の気持ちを伝え合うものです。

そんなふうに、家事や育児についても、例えば「洗濯プロジェクト」や「お風呂プロジェクト」など、夫にとって苦ではないものについてはプロジェクトリーダーとして丸ごと委ねて、自分は一切手出しをしないことにするのも1つの手です。

その方が、雑用係のように仕事の一部をちょっと手伝ってもらうよりも、任せられた方のやる気も、責任感も、創意工夫も引き出すことができるのではないでしょうか。

 

「次の一歩」の例


①夫の得意なことでプロジェクトリーダーになってもらう。
②夫にプロジェクトを気持ちよく進めてもらうために、子どもたちにも連絡係などの協力をしてもらう。
③夫婦どちらもやりたくない家事は手放す工夫をする。

・まとめ
夫に得意分野のプロジェクトリーダーになってもらい、丸ごと任せてみる。リーダーが気持ちよくプロジェクトを遂行できるように、子どもたちにも協力してもらう。

 

事例13.「ママ友と会ったとき、色々比べてしまってモヤモヤする」

・どんな状況?
3歳の女の子のお母さん・Tさんは、幼稚園のお迎えでママ友たちと話をするたびに、なんとも言えないモヤモヤした気持ちになってしまいます。

Aちゃんママは、いつもオシャレで穏やかで余裕がある。子どもに習い事を3つもさせているのに、せかせか時間に追われている感じもない。今度ピアノのコンクールに出るそうで、おうちでもしっかり練習につき合ってあげているみたい。

Bくんのおうちは、庭が広くて見るからにお金持ち。「この前は、おじいちゃんとおばあちゃんも一緒にお庭でバーベキューしたのよ」と話していて、娘もすごくうらやましがっていた。

Cちゃんは、お絵描きが上手で、夏休みの絵画コンクールで優秀賞に選ばれたそう。「色彩感覚が良いって言われて。美大とかもありなのかな?」と嬉しそうに話している。

みんなが、充実した毎日を送っているように見えます。

一方、自分はというと……。朝は子どもに「早く!」とせかしてばかり。夫は帰りが遅くて、ワンオペ育児でクタクタ。習い事は幼稚園の課外活動だけ、子どもはあれこれやりたがるけど、経済的にも時間的にも余裕がない。実家も遠くて頼れる人もいない。マンションの部屋だって狭いし、子どもが何か賞を取ったりしたこともない。

「みんな素敵だな」と思いながらも、内心では「いいなぁ、うらやましい」という気持ちと「なんでわたしはこうなんだろう……」という自己嫌悪の気持ちがグルグルと渦巻いています。
そして、たまに自分よりも大変そうなママを見かけると、「わたしの方がまだマシかも」と見下してしまう自分に気づいて、さらに自分が嫌になってしまいます。

とにかく、この比較グセとモヤモヤした気持ちをなんとかしたい!

お母さんの感情整理_事例⑬

Tさんの「本当の気持ち」

「いちばんのイライラポイントは何?(What)」

メモを見直すと、ママ友たちの良いところ・自分の悪いところばかりが目についてしまう視野の狭さが気になりました。

Aちゃんママの「習い事3つ、余裕がある」という良い面は見えるけど、他人には見せない大変さがあるのかもしれない。Bくんママの「広い庭付きの家」は見えるけど、維持する大変さがあるのかもしれない。Cちゃんの「絵の才能」は見えるけど、すごく苦手なことだってあるかもしれない。

一方、自分のことは「ワンオペ育児でクタクタ」「時間もお金も余裕がない」という大変な面ばかりに目が向いて、良い面が全然見えていない。
そんなふうに比較していたら、つらくなるのは当然です。そして、そんな自分の心を守るために、自分の良い面と他人の悪い面を比較して見下していたのかもしれません。

 

新しい視点

比較グセの問題を考えるにあたって重要なのは、「頭でうらやましいと思っていること」と「自分の心が本当に望んでいること」は意外と違うことがよくある、という点です。
Tさんは、子どもに習い事をやってみたいと言われても、体験教室に行ったりして具体的に検討したことはありませんでした。家計を見直して月謝を捻出できるか計算したこともなく、「お金の余裕がない」の一言で片づけていました。「時間がない」と言いつつ、平日の夕方に公園で1時間くらい遊ぶ時間はあります。土曜日の午前中も、特に予定を入れずにゆっくり起きてのんびり過ごしています。

つまり、習い事をたくさんしている家庭をうらやましく思いながらも、心の底では「忙しすぎる生活はイヤ」「もっと他のことにお金を使いたい」と思っているのかもしれません。
広い庭付きの家をうらやましく思いながらも、「掃除や維持の手間を考えると今のマンションの方がラク」と思っているのかもしれません。
そう考えると、Tさんの現状は「不本意ながら仕方なくそうなった」のではなく、「自分の心が選択した結果」だということができます。

 

「次の一歩」の例


①良い悪いではなく「それぞれの選択」と捉える。
②変えたければいつでも変えられる。
③他人の成功は「自分の未来への希望」と考えて祝福する。

・まとめ
今の状況は、すべて自分の心が選んだ結果で、いつでも変えられる。

 

書誌情報

9784866677903_wakutsuki
『寝る前5分 イライラ・不安がスーッと消える お母さんの感情整理メモ』
著者:佐野雅代
発売日:2026年1月
発行所:あさ出版
定価:1,595円(税込)
ISBN:9784866677903

ノートに1本の線を引いて、「起こったこと」/「どう感じたか」を書くだけで、自分のココロが見えてきます。
「子どもが大切なのに、優しくできない」「パートナーが自分本位でイライラする!」「親・義家族が、勝手な理想ばかり押し付けてくる!」「育児・家事に振り回されて、思うように仕事ができない!」
そんなときは、「起こったこと・他人の意見」と、「自分の思い・感情」が、頭の中で混線状態になってしまっているはず。寝る前の5分、ノートに向き合って、そんなイライラ・モヤモヤを整理しましょう。

元裁判所書記官という経歴を持つ「メモのプロ」である著者が、ケース別に具体的なメモ例も多数紹介。「伝えたかった思い」や「行き違ったココロ」が明確になり、「どうすればいいのか・どうしたいのか」が明確になります。

(あさ出版公式サイト『寝る前5分 イライラ・不安がスーッと消える お母さんの感情整理メモ』より)

 

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