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『このホラーがすごい!』2024年版国内編第1位!1編ごとに身体のパーツをモチーフにした怪奇小説集『禍(わざわい)』(文庫版)3月30日発売

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1編ごとに身体のパーツをモチーフにした怪奇小説集

『このホラーがすごい! 2024年版』国内編で第1位を獲得した、小田雅久仁さんの『禍(わざわい)』の文庫版が3月30日(月)に発売されました。

本作は、1編ごとに身体のパーツをモチーフにした怪奇小説集です。

「食書」では口、「耳もぐり」では耳、「喪色記」では目、「柔らかなところへ帰る」では肉(贅肉)、「農場」では鼻、「髪禍」では髪の毛、「裸婦と裸夫」では肌……。人体のさまざまな部位から驚くような奇想が生み出され、読者をまだ見ぬ世界へといざないます。

怖く、恐ろしいのはもちろんのこと、人生を踏み外し、どこにも行き場がなくなってしまった人物が、新しい世界へと旅立っていく、それは身震いするような恐怖であると同時に、恍惚でもある。そんな奥行きを備えた作品です。

 

書誌情報

wazawai_9784101200224『禍』
著者:小田雅久仁
発売日:2026年3月30日
発行所:新潮社
定価:880円(税込)
ISBN:9784101200224

一枚食べたらもう引きかえせないからね––––。小説家の〈私〉は未施錠の多目的トイレで本のページを貪り喰う女を目撃する。女の警告に挑むかのように、私は蔵書を手に取り……(「食書」)。一泊二日で十万円。三十三歳、無職の〈私〉は怪しげな仕事を請け負う。他言無用の宗教儀式、そこには長い黒髪の女ばかりが集まっていた(「髪禍」)。人生を逸脱することの恐怖と恍惚に、極限まで踏み込む七編。

(新潮社公式サイト『禍』より)

 

著者・小田雅久仁さんの4冊目の単著

小田雅久仁さんは2009年、『増大派に告ぐ』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビューしました。2013年、『本にだって雄と雌があります』でTwitter文学賞国内編第1位に輝き、2022年には『残月記』で吉川英治文学新人賞、翌2023年に日本SF大賞を受賞。『禍』はそれらに続く、4冊目の単著となり、2024年『このホラーがすごい! 2024年版』国内編で第1位を獲得しました。寡作ながら、どの作品も高く評価されています。

文庫版『禍』の巻末では、書評家・翻訳家・SFアンソロジストの大森望さんが著者の小田雅久仁さんついて以下のコメントを寄せています。

【大森望さんのコメント】

まったく、寡作にもほどがある。

たいていの小田雅久仁ファンは、ためいきと一緒にそうつぶやいているのではないか。日本ファンタジーノベル大賞を受賞したデビュー作『増大派に告ぐ』の刊行は2009年11月。それから16年以上も経つというのに、単著の数はわずかに4冊。いくらなんでも少なすぎる。現役の日本人作家でトップレベルのヴィジョナリーであり、圧倒的な文章力を誇るファンタジストである以上、その才能をもうちょっと世間に知らしめる努力をしてもバチは当たらないんじゃないか。

……と愚痴を言いたくなるほど本が出ないにもかかわらず、小田雅久仁の名が忘れられることなくいまも熱心に読まれつづけ、新刊が出るたびになんらかの賞に輝いていることを思うと、日本の出版界もまだまだ捨てたもんじゃないと言うべきかもしれない。

(『禍』解説より)

 

『近畿地方のある場所について』(著:背筋)とともに『このホラーがすごい! 2024年版』国内編第1位を獲得した本作。ぜひ店頭でお手に取ってご覧ください。

 

著者プロフィール

小田雅久仁

おだ・まさくに。1974年宮城県生まれ。関西大学法学部政治学科卒業。2009年『増大派に告ぐ』で第21回日本ファンタジーノベル大賞を受賞し、作家デビュー。2013年、受賞後第1作の『本にだって雄と雌があります』で第3回Twitter文学賞国内編第1位。2021年に9年ぶりとなる単行本『残月記』を刊行し、第43回吉川英治文学新人賞と第43回日本SF大賞のダブル受賞を果たす。