ほんのひきだしでは、2026年1月1日(木)から、各出版社の文芸編集者の皆さんが「今、この作家を読んでほしい」とおすすめする、短期連載企画「編集者が激推し!2026年の注目作家はこの人」をお届けします。
ぜひ、気になる作家や作品を見つけて、書店に足を運んでみてください。
光文社 文芸編集部・田中省吾さんの注目作家は「服部倫」さん

服部倫(はっとり・りん)
1969年長崎県長崎市生まれ。大阪大学大学院博士後期課程修了。現在、大阪府豊中市に在住。介護職員。
選考委員、感嘆! エンタテインメント・ミステリーの新星登場!
服部倫氏は3月中旬発売予定の『大阪ウェットランド』(応募時は「ウェットランド」)で第29回日本ミステリー文学大賞新人賞をされ、デビューします。
『大阪ウェットランド』は、売れないドラマーの「俺」が、チンピラに絡まれて「SOS」のハンドサインを出した少年を助け、交流が生まれたことから始まります。しかしそこから彼らはヤクザ、半グレ、さらにはうさんくさい刑事たちから目を付け始められます。いったいなぜ?
真相を解明すべく「俺」はクセの強い仲間の力を借りながら大阪を駆け巡るのですが、なんせ「俺」は口は達者だが喧嘩が強いワケでも、探偵でもありません。いろんなトラブルに巻きこまれます。逃げまくります。やがて事件の遠景に、大阪府に実在する湿地(ウェットランド)周辺開発事業の闇が……。
転がるように展開していくストーリーと明るいノリ、魅力的なキャラクターのやりとりが楽しく、選考委員の選評でも「大いに好感が持て(中略)文句なく推した」(月村了衛氏)、「こなれた語りはリーダビリティを加速させ小説として完成度が高かった」(中山七里氏)、「キャラクターも文章もいい。著者は書ける人だ」(葉真中顕氏)、「文章がうまく、登場人物も魅力的」(湊かなえ氏)と高評価。
ぜひ、読んでみて下さい!
(光文社 文芸編集部 田中省吾)
