“ユーミン”のデビューまでの軌跡を描く、ノンフィクション・ノベル
作家・山内マリコさんが、日本の音楽シーンを牽引し続けてきたシンガーソングライター・松任谷由実さんの少女時代(荒井由実時代)を、ノンフィクション・ノベルとして描き出した話題作『すべてのことはメッセージ 小説ユーミン』。
松任谷さんのデビュー50周年を記念して2022年10月に発売された単行本は、大きな話題を呼びました。
このたび、待望の文庫版が11月6日(木)に発売されます。
17歳で作曲家としてデビューして以来のユーミンの軌跡と原点を辿る本作は、酒井順子さんによる解説を新たに収録し、文庫化されます。
松任谷由実さんからのコメント
これはノンフィクションというより、ルポルタージュに近いかもしれない。
山内マリコさんの獰猛な取材力とインタビューに、記憶のボタンが次々とクリックされ、私は幼少期を、青春を、サーフィンしまくった。目眩く楽しかった。
これは多くの人たちが好きなサクセスストーリーの真逆だから、全くシンパシーが得られなかったとしても仕方ない。
正に、"事実は小説よりも奇なり"。
ひとりの特異な少女が、50s、60s、そして70sの、東京カルチャーとカウンターカルチャーに彩られ、特異なまま大人になってゆくお話。
山内さんの大いなる好奇心が、私自身もすっかり忘れていた愛を、思い出させてくれた。
こんな機会を与えていただけて、本当に良かったと思う。
つくづく私は、"ユーミン"以外のものにはなれなかったのだなあと、覚悟とも諦めともつかない幸せな気持ちで、この小説を読み終えた。
––––松任谷由実
書誌情報

『すべてのことはメッセージ 小説ユーミン』
著者:山内マリコ
発売日:2025年11月6日
発行所:マガジンハウス
定価:990円(税込)
ISBN:9784838771158
八王子の裕福な呉服店に生まれ、ピアノに触れ、清元を学び、ミッション系の女子校生活を謳歌。高度経済成長期の東京を自在に回遊し、才能を開花させ、シンガーソングライターとして10代でデビューを飾った荒井由実。のちに日本最大の女性ポップスター、松任谷由実=ユーミンとなる煌めく才能は、いかにして世に出たか。その原点と軌跡をノンフィクション・ノベルとして描き出す。
(マガジンハウス公式サイト『すべてのことはメッセージ 小説ユーミン』より)
著者プロフィール

山内マリコ
1980年、富山県生まれ。2008年に「女による女のためのR‐18文学賞」読者賞を受賞。2012年、初の単行本『ここは退屈迎えに来て』を刊行。ほかに2021年映画になった『あのこは貴族』や、『一心同体だった』『マリリン・トールド・ミー』『逃亡するガール』など著書多数。
 
         
           
                 
          