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人気声優・斉藤壮馬さんインタビュー!「B+LIBRARY」vol.18 ドラマCD特集

斉藤壮馬「B+LIBRARY」vol.18 ドラマCD特集

BLコミックガイド「B+LIBRARY(ビープラスライブラリー)」の最新号vol.18の配布が、9月30日(火)より順次、全国約600書店にて始まりました。

今回は、BLコミックだけでなく、「B+LIBRARY」では初めてBLドラマCDも掲載しています。これを記念して、BLドラマCDの第一線で活躍する人気声優・斉藤壮馬さんにBL作品やドラマCD収録についてインタビューを実施しました。本誌に収まりきらなかった内容も含め、インタビュー全文を特別に公開します。

さらに、斉藤壮馬さんのスペシャルコメントが聴けるキャンペーンも開催中です! この機会に、ぜひ「B+LIBRARY」を手に取ってみてください。

》斉藤壮馬さんのスペシャルコメント再生方法などは、こちら

》「B+LIBRARY」vol.18については、こちら
》「B+LIBRARY」vol.18配布店舗一覧は、こちら

※配布店舗の営業時間、配布状況・配布方法などについては、各店舗に直接お問い合わせください

 

プロフィール

斉藤壮馬さん

斉藤壮馬

さいとう・そうま。声優。山梨県出身。主な出演作は「るろうに剣心―明治剣客浪漫譚―」緋村剣心役、「BEYBLADE X」黒須エクス役、「ブルーロック」千切豹馬役、「鬼滅の刃 刀鍛冶の里編」哀絶役、「ヒプノシスマイク-Division Rap Battle- Rhyme Anima +」夢野幻太郎役、「機動戦士ガンダム閃光のハサウェイ」レーン・エイム役、など多数。ナレーション、朗読劇などでも活躍するほか、アーティストとして音楽活動も行っている。

 

パッと見たとき「目」に引き込まれる作品はフィーリングが合うことも多い

――まずはBL作品について、初めて読んだ時期や読もうと思ったきっかけがあればお聞かせください。

ブロマンス的な要素がある物語って子どものころから身近にあったような気がしていて。宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』のような文学作品にもそういうエッセンスを感じていました。ぼくの家族はみんな読書好きだったので、そういった発想の小説や漫画はわりと馴染み深いところで育ってきましたね。

大学では好きな作品を友人間でおすすめし合うこともあり、そのなかでBL作品も勧められて読んでいました。「BL」とひとくちに言っても、いろいろな描き方があるじゃないですか。例えば思い合っているけど結ばれない、みたいな。ぼくは漫画を選ぶときに「人間ドラマが描かれている作品であること」を大事なポイントにしているので、BLということを意識せずにひとつの面白い作品として読んでいました。

――「人間ドラマが描かれている作品であること」以外に、BL作品を選ぶ際のポイントはありますか。

漫画だったらやっぱり絵柄ですね。特に目かな。目に引き込まれる作品はフィーリングが合うことも多いように感じています。BL作品に限らず表紙買いをすることが好きなんですけど、パッと見たときに直感的に相性が良いかもしれないって思う作品は好きになることが多いです。例を挙げると、ご縁あって出演させていただいた夏野寛子先生の『25時、赤坂で』(※1)は、表紙を見たときに「あ、この瞳に吸い込まれるな」と思いましたね。

高校までは「自分の好きなものは自分で探す」って思っていたんですけど、大学に入ったらBLのみならずいろいろ詳しい人がたくさんいて、そういう人の見立てをぼくは信じているので、おすすめには結構乗ってみるようにしています。

――これまでに読んだ、あるいは演じられたBL作品のなかで印象に残っているものはありますか。

凪良ゆう先生の『美しい彼』(※2)は、ドラマCDのお話をいただいてから原作小説を拝読したらとても面白くて「絶対出たいです」とお返事しました。そこから先生のファンになって、出ている作品はかなり読んだと思います。なんというか、物語やキャラクターの素敵さはもちろんのこと、すごく体に馴染む文章なんです。お仕事をきっかけにご縁が繋がったわけですが、結果いち読者としても好きになったので印象に残っています。

最近だと大麦こあら先生の『能美先輩の弁明』(※3)もとても印象に残っています。ぼくが演じたのはメインのキャラクターではなかったんですけど、先生に「本当に面白かったので、またぜひ出演させてください」と直談判してしまいました(笑)。 原作の巻末に哲学書のリストが載っているのにも非常に驚きましたね。

それから、攻めのキャラクターを演じた『歌舞伎町バッドトリップ』(※4)。僕は受けのキャラクターを演じることが圧倒的に多いんですよ。受け攻めでどうこうということはないのですが、もっと幅広いキャラクターと出会いたいなと思っています。

 

BL作品は自分の「息」だけではなく、相手との「呼吸」の相性がなによりも大事

――収録に関して、BL作品ならではのエピソードや他ジャンルの作品との違いをお聞かせください。

ぼくが声優の仕事を始めた15年前は、いわゆるボイスドラマ、ドラマCDというものがたくさんある時代でした。しかし時が流れ、昨今では長尺の音声作品を制作・販売するのがなかなか難しくなっています。そんな困難の中でも、BL作品のドラマCDは盛り上がりをみせており、人と人との心の機微や細かい吐息のニュアンスを存分に堪能できる場としてありつづけてくれています。

通常のアフレコであれば、間尺がある程度決まっているので、それに準じた芝居を構築する必要がある。しかしドラマCDはその限りではなく、より自由に、よりキャラクターに寄り添った芝居ができます。そして作り手の皆さまも原作を深く愛し、情熱を注いでいらっしゃるので、我々役者もその愛と熱を感じながら収録に臨みます。

特にBL作品の場合は、「息」「呼吸」が大切だとぼくは考えていて、それらを全員でこだわり抜いてものづくりができるのは、非常に刺激的で楽しいですね。

――BL作品の収録当日までに準備されていることはありますか。また収録で手ごたえを感じる瞬間があればお聞かせください。

原作を細かく読み込み、脚本に起こされていない情緒をしっかり把握しておくことでしょうか。

基本的にBL作品で、いわゆる「絡み」のある内容のものは、相手の方と同時に収録をしなければ成立しません。ですから、先程も言ったように自分の「息」だけではなくて、相手との「呼吸」の相性がもっとも大事なんです。もちろん作風やキャラクターの関係値にもよりますが、とにかく相手を感じ、双方が歩み寄る姿勢が、BL作品の収録においてはとりわけ重要だと感じます。

また、収録前に相手の方と「ここはこういうふうにしましょう」などと打ち合わせることはあまりありません。だからこそ、打ち合わせて綿密にプランを組んでいないにもかかわらず、本番でピタリと「呼吸」が合った瞬間は、えもいわれぬ手ごたえを感じます。

――斉藤さんは攻めと受け、どちらのキャラクターも演じられていますが、それぞれ演じるときに意識していることはありますか。

「攻めだからこう」「受けだからこう」というのは考えたことがないですね。あくまでもそのキャラクターがどんな人で、何を感じ、どう行動しているかが大切だと思っているので。

先程も話題に挙がりましたが、どちらかというとぼくは受けのキャラクターを担当することが多いですけど、ひとくちに受けといってもその内面はさまざまです。これはBL作品に限ったことではありませんが、縁あって出会ったキャラクターその人が何を大切にしているか、何が好きで嫌いなのか、そういうことを考える時間がとても好きで、大事だと思います。

――「攻めのキャラクターもやりたい」というお話もありましたが、BL作品で演じてみたい役どころやシチュエーションがあればお聞かせください。

これも先ほど申しましたが、ぼくはBL作品に触れる際には、どんな人間が物語を紡いでいくのか、どんなドラマがあるのか、ということに注目しています。ですから、どのような役どころであっても、素敵なストーリーに関わることができたらまずは嬉しいですね。

そのうえで、年齢を重ねていくにつれ、役柄の年齢も同じように上げていきたいという思いもあるため、より大人なキャラクターにも出会いたいなと思っています。とはいえ、その時々にしか出会えない、演じられないキャラクターというのももちろんありますので、やはりそこはご縁なのかなと。

――BL作品で共演した声優さんについてお聞かせください。

「呼吸」がピタリと合う瞬間は本当に気分が高揚しますが、そもそもの芝居の間の相性がいい方というのはやはりいらっしゃいます。それはもちろんどちらがいい、悪いということではまったくなくて、役とは別のところにある、それぞれのパーソナリティやグルーヴの相性といいますか。

そういう意味では、作品は違えど複数回ご一緒させていただいている方とは、相性がいいと思っていただけているということなのかな。また、最近はBL作品界隈にも新しい世代の波がきているので、フレッシュな彼らとももっとたくさん掛け合いで芝居がしたいですね。


(※1)「25時、赤坂で」
25時、赤坂で(1)原作:夏野寛子(祥伝社)
レーベル:フィフスアベニュー
羽山麻水(CV:佐藤拓也)×白崎由岐(CV:斉藤壮馬)

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【あらすじ】

新人俳優の白崎由岐は、大学の先輩で超人気俳優の羽山麻水と同性愛ドラマで共演することに。ゲイ役の芝居感が掴めない白崎はハッテン場へ向かうとなぜか羽山に捕まり、相手を買って出られる。精緻な美貌と圧倒的なオーラの羽山に甘く、心ごと抱き込まれ、白崎は恋心を自覚した。しかしドラマ撮影は終わりに近づき――。

(※2)「美しい彼」
美しい彼(1)

原作:凪良ゆう、作画:葛西リカコ(徳間書店)
レーベル:Ginger Records
平良一成(CV:小野友樹)×清居奏(CV:斉藤壮馬)

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【あらすじ】

暗くて無口で友達もいない、クラス最底辺の高校生・平良一成。そんな彼が一目で恋に堕ちた清居奏は、スクールカーストの頂点に君臨するキングだった。誰ともつるまず平等に冷酷で美しい清居――。そんな彼を崇め奉り、身も心も捧げたいと恋焦がれる平良だが……。

(※3)「能美先輩の弁明」
能美先輩の弁明

原作:大麦こあら(光文社)
レーベル:Ginger Records
丹瑛人(CV:坂田将吾)×能美正孝(CV:島﨑信長)

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【あらすじ】

自堕落な大学生活を送る能美正孝は、教授に誘われ参加した読書会で同じ哲学科で、2つ下の後輩・丹瑛人に出会う。学科内でも際立つルックスでクソ真面目。しかもゲイだが人の目を一切気にしない瑛人。正孝は興味津々で近づくが……!?

(※4)「歌舞伎町バッドトリップ」
歌舞伎町バッドトリップ (1)原作:汀えいじ(リブレ)
レーベル:Cue Egg Label
陽川泉輝(CV:斉藤壮馬)×美山徹(CV:白井悠介)

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【あらすじ】

美山徹は“心が読める”という秘密の能力を武器に歌舞伎町でNO.1ホストに上り詰めた。さらに徹には“超美形メンズモデル・陽川泉輝の熱狂的ファン”という秘密も♥ そんなある日、徹は推しの泉輝と偶然遭遇!! 天にも昇る心地の徹は、出来心で泉輝の心を覗いてしまう。そこには、縛られ、ぶたれ、弄ばれる自分の姿が――!?

 

「B+LIBRARY」とは

「B+LIBRARY」は、キャラ属性や萌え度、ジャンルといった切り口から好きなBLコミックを探せるガイドブックです。

BLポータルサイト「ちるちる」に投稿された10万件以上のレビューや、BLコンテンツサイトのデータをもとに作品を厳選。「スパダリ攻め」や「メガネ受け」といった設定別に作品を掲載しています。

「好きなジャンル」「好きな作家」「絵柄」など、さまざまな切り口で作品を選べるため、新たなBLコミックと出合ったり、見逃していた作品を見つけたりするのに役立ちます。

■「B+LIBRARY」に関するお問い合わせ
日販 プラットフォーム創造事業本部 IPソリューションチーム
E-mail:bpluslibrary@nippan.co.jp

 

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