村山由佳さんプロフィール
村山由佳
むらやま・ゆか。1964年生まれ。立教大学卒業。『天使の卵 エンジェルス・エッグ』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2003年『星々の舟』で直木賞受賞。『ダブル・ファンタジー』で中央公論文芸賞、島清恋愛文学賞、柴田錬三郎賞を受賞。『風よ あらしよ』で吉川英治文学賞受賞。「おいしいコーヒーのいれ方」シリーズ、『Row&Row』『二人キリ』『PRIZE』など著書多数。またエッセイに『猫がいなけりゃ息もできない』『もみじの言いぶん』などがある。
「村山由佳」小説 2024年ベストセラーランキング発表
心揺さぶられる物語の数々で、多くの読者を魅了している作家、村山由佳さん。1993年のデビュー以来、『星々の舟』で直木賞、『ダブル・ファンタジー』で中央公論文芸賞などのトリプル受賞を果たすなど、数々の文学賞に輝き、幅広いジャンルの作品を生み出しています。
村山さんの作品は、登場人物の心の動きがとても丁寧に描かれています。まるで自分のことのように感情移入できるのが、大きな魅力です。純粋な恋心を描いた「おいしいコーヒーのいれ方」シリーズから、大人の愛と性を赤裸々に描いた『ダブル・ファンタジー』まで、人間の複雑な葛藤や孤独を深く掘り下げ、読者が自身の内面と向き合うきっかけを与えてくれます。
また、村山作品を彩る美しい情景描写も重要な要素です。物語の舞台となる風景が、登場人物の感情と重なり合い、読者を深く物語の世界へと引き込みます。例えば、『雪のなまえ』では、長野の自然が主人公の心の変化と寄り添うように描かれ、風景と感情が響き合うことで物語はさらに奥行きを増し、読者の心に深く響くでしょう。
村山さんの作品は、読むたびに新しい発見があります。ぜひ、あなたの心を揺さぶる一冊を見つけてみてはいかがでしょうか。
今回は、2024年の販売冊数をもとに集計した、村山さんの小説ベストセラーランキングをお届けします。各作品のあらすじもあわせてご紹介しますので、ランキングを参考に、ぜひ書店店頭で気になる1冊を手に取ってみてください。
※ランキングは2024年の販売冊数を集計しています(集計期間:2024/1/1~2024/12/31)
※シリーズ作品は一つにまとめています
※日販調べ
「村山由佳」2024年に一番人気の作品は…?!
2024年にもっとも人気があった小説は、『雪のなまえ』でした。
「あなたがあなたであるためなら、そこから逃げていいんだよ。」
いじめにあい、居場所を失った小学5年生の雪乃。父と2人で長野の田舎へ向かい、新しい生活を始めます。都会に残る母、長野の大自然、そして出会う人々との交流を通して、凍てついた心を溶かし、自分だけの「なまえ」を見つける物語です。
本作は、目利き書店員が選ぶ「徳間文庫大賞2025」を受賞しています。
〉〉書店員がいまもっとも売りたい徳間文庫は村山由佳の『雪のなまえ』!「徳間文庫大賞2025」が決定!
著者:村山由佳
発売日:2023年12月
発行所:徳間書店
定価:902円(税込)
ISBN:9784198949082
「夢の田舎暮らし」を求めて父が突然会社を辞めた。いじめにあい登校できなくなった小学5年生の雪乃は、父とともに曾祖父母が住む長野で暮らし始め、仕事を続けたい母は東京に残ることになった。胸いっぱいに苦しさを抱えていても、雪乃は思いを吐き出すことができない。そんな雪乃の凍った心を溶かしてくれたのは、長野の大自然、地元の人々、そして同級生大輝との出会いだった――。
(徳間書店公式サイト『雪のなまえ』より)
「村山由佳」小説 2024年ベストセラーランキング
第2位『二人キリ』
- 二人キリ
- 著者:村山由佳
- 発売日:2024年01月
- 発行所:集英社
- 価格:2,310円(税込)
- ISBNコード:9784087718553
その女は愛する男を殺し、陰部を切り取り逃亡した――
脚本家の吉弥は、少年時代に昭和の猟奇殺人として知られる「阿部定事件」に遭遇。以来、ゆえあって定の関係者を探し出し、証言を集め続けてきた。
定の幼なじみ、初恋の人、初めての男、芸妓屋に売った女衒、更生を促した学校長、被害者の妻、そして、事件から30年が経ち、小料理屋の女将となっていた阿部定自身……。それぞれの証言が交錯する果てに、定の胸に宿る“真実”が溢れだす。
性愛の極致を、人間の業を、圧倒的な筆力で描き出す比類なき評伝小説。作家デビュー30周年記念大作!(集英社公式サイト『二人キリ』より)
第3位『風よ あらしよ(上・下)』
- 風よあらしよ 上
- 著者:村山由佳
- 発売日:2023年04月
- 発行所:集英社
- 価格:990円(税込)
- ISBNコード:9784087445077
- 風よあらしよ 下
- 著者:村山由佳
- 発売日:2023年04月
- 発行所:集英社
- 価格:990円(税込)
- ISBNコード:9784087445084
明治28年、福岡県今宿に生まれた伊藤野枝は、貧しく不自由な生活から抜け出そうともがいていた。「絶対、このままで終わらん。絶対に……!」野心を胸に、叔父を頼って上京した野枝は、上野高等女学校に編入。教師の辻潤との出会いをきっかけに、運命が大きく動き出し――。野枝自身、そして野枝を巡る人々――平塚らいてう、大杉栄らの視点で織りなす、圧巻の評伝小説。第55回吉川英治文学賞受賞作。
(集英社公式サイト『風よ あらしよ(上)』より)
第4位『まつらひ』
- まつらひ
- 著者:村山由佳
- 発売日:2022年02月
- 発行所:文藝春秋
- 価格:682円(税込)
- ISBNコード:9784167918255
農家に嫁いだ舞桜子は、龍神まつりが近づくと夫と激しく交わる夢を見る。隠された忌まわしい事実とは――傑作短編集。
(文藝春秋公式サイト『まつらひ』より)
第5位『てのひらの未来』(「おいしいコーヒーのいれ方」シリーズ)
- てのひらの未来
- 著者:村山由佳
- 発売日:2022年05月
- 発行所:集英社
- 価格:638円(税込)
- ISBNコード:9784087443820
オーストラリアから緊急帰国し、かれんとの未来を模索する勝利。一方、二人を見守ってきた丈や星野りつ子、中沢、アレックス……彼らもまた、それぞれの想いと時間を胸に、悩みながらも新たな一歩を踏み出そうとしていた。そして帰国から一年。かれんと勝利に思いもよらない報せが届いて――。一人一人の願いが織りなす最終巻の裏側と、その後の彼らの姿を描く、宝物のようなもう一つの物語。
(集英社公式サイト『てのひらの未来 おいしいコーヒーのいれ方 Second Season:アナザーストーリー』より)
■「おいしいコーヒーのいれ方」(1~10)
- キスまでの距離
- 著者:村山由佳
- 発売日:1999年06月
- 発行所:集英社
- 価格:550円(税込)
- ISBNコード:9784087470598
彼女を守ってあげたい。誰にも渡したくない――。高校3年になる春、年上のいとこのかれんと同居することになった「僕」。彼女の秘密を知り、強く惹かれてゆくが……。切なくピュアなラブ・ストーリー。
(集英社公式サイト『おいしいコーヒーのいれ方(1)キスまでの距離』より)
■「おいしいコーヒーのいれ方」Second Season(1~9)
- 蜂蜜色の瞳
- 著者:村山由佳
- 発売日:2009年06月
- 発行所:集英社
- 価格:594円(税込)
- ISBNコード:9784087464429
二人の新しい関係の行方は? 第2部スタート!
夏、鴨川でかれんと勝利が結ばれてから3か月。だが遠距離恋愛の二人に「2回目」はまだ来ない。そんなある日、久々に鴨川から出てきたかれんが、勝利の下宿に泊まることに……。(集英社公式サイト『おいしいコーヒーのいれ方 Second Season(1)蜂蜜色の瞳』より)
第6位『天使の卵 エンジェルス・エッグ』(「天使」シリーズ)
- 天使の卵(エンジェルス・エッグ)
- 著者:村山由佳
- 発売日:1996年06月
- 発行所:集英社
- 価格:704円(税込)
- ISBNコード:9784087484922
そのひとの横顔はあまりにも清冽で、凛としていた――。19歳の予備校生の“僕”は、8歳年上の女医にひと目惚れ。日ごとに想いは募るばかり……。第6回小説すばる新人賞受賞作。
(集英社公式サイト『天使の卵 エンジェルス・エッグ』より)
■そのほかの「天使」シリーズ作品
- 天使の梯子
- 著者:村山由佳
- 発売日:2007年10月
- 発行所:集英社
- 価格:792円(税込)
- ISBNコード:9784087462210
- ヘヴンリー・ブルー
- 著者:村山由佳
- 発売日:2009年01月
- 発行所:集英社
- 価格:704円(税込)
- ISBNコード:9784087463910
- 天使の柩
- 著者:村山由佳
- 発売日:2016年06月
- 発行所:集英社
- 価格:792円(税込)
- ISBNコード:9784087454536
第7位『はつ恋』
- はつ恋
- 著者:村山由佳
- 発売日:2021年11月
- 発行所:ポプラ社
- 価格:748円(税込)
- ISBNコード:9784591171721
南房総の海沿いの町で、古い日本家屋に愛猫と暮らす小説家のハナ。二度の離婚をへて、人生の後半をひとりで生きようとしたときに巡り合ったのは、幼少期を姉弟のように過ごした幼馴染のトキヲだった――。四季のうつくしい巡りのなかで、喪失も挫折も味わったふたりは心も体も寄せ合いながら、かけがえのない時を積み重ねていく。あたたかな祝福に満ちた、大人のための傑作恋愛小説。
(ポプラ社公式サイト『はつ恋』より)
第8位『花酔ひ』
- 花酔ひ
- 著者:村山由佳
- 発売日:2014年09月
- 発行所:文藝春秋
- 価格:759円(税込)
- ISBNコード:9784167901776
浅草の呉服屋の一人娘結城麻子はアンティーク着物の商売を始めた。着物を軸に交差する二組の夫婦。かつてなく猥雑で美しい官能文学。
(文藝春秋公式サイト『花酔ひ』より)
第9位『海を抱く BAD KIDS』
- 海を抱く BAD KIDS
- 著者:村山由佳
- 発売日:2022年11月
- 発行所:集英社
- 価格:968円(税込)
- ISBNコード:9784087444506
どうしても必要だった、彼の体が。決して恋ではないけれど――。校内一の優等生・恵理は、ある“現場”を同級生の光秀に目撃されてしまう。以来、超高校級サーファーで誰とでも寝ると噂される彼と、体を重ねるようになる。それは互いの欲望を満たすだけの関係、のはずだった。ままならない体と心、そして厳しい現実にふたりは……。切実に生きる18歳を描き出す、永遠の青春小説〈新装版〉。
(集英社公式サイト『海を抱く BAD KIDS』より)
第10位『ミルク・アンド・ハニー』
- ミルク・アンド・ハニー
- 著者:村山由佳
- 発売日:2020年12月
- 発行所:文藝春秋
- 価格:1,056円(税込)
- ISBNコード:9784167916046
脚本家・高遠奈津は、創作の鬼に導かれるようにして夫との穏やかな暮らしを捨てた。
いくつかの恋を経て、現在は物書き志望の恋人・大林一也と暮らしているが、大林もまた奈津の心と身体を寂しくさせる男だった。自分に触れず、遊び歩くばかりの大林に気を遣いプレゼントを捧げ続ける日々の中で、元恋人たちと逢瀬を重ねる奈津だったが――
自由と官能、孤独と愛憎の果てに、奈津がたどり着いた果てとは?
文学賞三賞に輝いた前作『ダブル・ファンタジー』に続く、魂と官能の傑作長編小説。(文藝春秋公式サイト『ミルク・アンド・ハニー』より)
■前作『ダブル・ファンタジー(上・下)』
- ダブル・ファンタジー 上
- 著者:村山由佳
- 発売日:2011年09月
- 発行所:文藝春秋
- 価格:638円(税込)
- ISBNコード:9784167709037
- ダブル・ファンタジー 下
- 著者:村山由佳
- 発売日:2011年09月
- 発行所:文藝春秋
- 価格:759円(税込)
- ISBNコード:9784167709044
第11位『星々の舟』
- 星々の舟
- 著者:村山由佳
- 発売日:2006年01月
- 発行所:文藝春秋
- 価格:847円(税込)
- ISBNコード:9784167709013
禁断の恋に悩む兄妹、他人の男ばかり好きになる末娘、居場所を探す団塊の兄、そして父は戦争の傷を抱いて……心震える家族の物語。
(文藝春秋公式サイト『星々の舟』より)
第12位『ある愛の寓話』
- ある愛の寓話
- 著者:村山由佳
- 発売日:2023年01月
- 発行所:文藝春秋
- 価格:1,870円(税込)
- ISBNコード:9784163916439
原点回帰にして到達点。猫、犬、馬、人形など、異質な存在との交歓によって導かれるカタルシス、圧倒的な熱量をはらんだ作品集です。
(文藝春秋公式サイト『ある愛の寓話』より)
第13位『噓 Love Lies』
- 嘘Love Lies
- 著者:村山由佳
- 発売日:2021年02月
- 発行所:新潮社
- 価格:1,045円(税込)
- ISBNコード:9784101003429
幼い頃に養父を亡くし、母親の愛人から日常的に暴力を受けていた刀根秀俊に、十四歳のとき初めて気の置けない存在ができた。同じクラスの美月、陽菜乃、亮介だ。四人で過ごすかけがえのない時間は、しかし、ある事件で一変する。それから二十年。秀俊は暴力の連鎖から抜け出せず、彼を思う美月、そして陽菜乃と亮介もまた、秘密と後悔にもがいていた。絶望の果てに辿り着く、究極の愛の物語!
(新潮社公式サイト『噓 Love Lies』より)
第14位『燃える波』
- 燃える波
- 著者:村山由佳
- 発売日:2020年10月
- 発行所:中央公論新社
- 価格:792円(税込)
- ISBNコード:9784122069824
友人のような夫と、野性的な魅力を持つ中学時代の同級生。婚外恋愛がひとりの女性にもたらした激しい変化は――。著者渾身の恋愛長篇。
(中央公論新社公式サイト『燃える波』より)
第15位『風は西から』
- 風は西から
- 著者:村山由佳
- 発売日:2020年08月
- 発行所:幻冬舎
- 価格:913円(税込)
- ISBNコード:9784344430129
大手居酒屋チェーン「山背」に就職し、張り切っていたはずの健介が、命を絶った。異変に気づけなかった恋人の千秋は自分を責め、悲しみにくれながらも、彼の両親と協力し、健介の名誉を取り戻すべく大企業を相手に闘いを挑む。しかし「山背」側は、証拠隠滅を図ろうとするなど、卑劣極まりない――。小さな人間が闘う姿に胸が熱くなる感動長篇。
(幻冬舎公式サイト『風は西から』より)