著者:高橋晋平
発売日:2023年2月
発行所:KADOKAWA
価格:2,420円(税込)
ISBNコード:9784041126752
『1日1アイデア』の要点
1.なぜスマホの出荷時に画面保護シートが貼られていないのか、考えてみたことはあるだろうか。こうしたちょっとした違和感はアイデアのヒントになる。
2.「売れるもの」を考えるのに行き詰まったら、「ひとつも売れないもの」を考えてみよう。そのアイデアを磨き込むと、多くの人に受け入れられる商品やサービスになるかもしれない。
3.アイデアを出したいときは「アイデアしりとり」が便利だ。ひとりでしりとりをした後、しりとりで出てきた言葉をヒントにしてアイデアを出す。
『1日1アイデア』レビュー
「忘れ物をなくすにはどうすればいいだろう?」から「新規事業の企画を立てなくちゃ」まで、わたしたちの日常には「アイデアを探すシーン」が意外と多いものだ。もしアイデアが出なくて困ったら、本書の出番である。
著者は「趣味:アイデア」だという高橋晋平氏。「おもちゃクリエーター」「アイデア発想ファシリテーター」という肩書を持ち、「∞プチプチ」をはじめとするヒット商品を数多く世に送り出している。
本書は、1月1日から12月31日まで、365個のアイデアが1日1ページずつ紹介される楽しい本だ。どれも1分程度でさらっと読めるボリューム感ながら、その内容は含蓄に富んでいる。著者自身、「すべてのアイデアが、そのひとつの話題について1冊の本を書き、数時間かけて詳しいセミナーを実施できるくらい重要な内容です」と述べているほどだ。
例えば6月12日の項では、著者が開発に携わったスマホ鳩時計「OQTA(オクタ)」が紹介される。登録している人がスマホからボタンを押すと、遠隔で鳩時計を鳴かせることができる商品だ。さて、どんなシーンで使われるか想像できるだろうか?
答えは「鳩時計を実家に置いておき、別居している子や孫が鳴かせる」だ。離れて暮らす大切な家族に「気にかけているよ」と気軽に伝えられる、すばらしいアイデアである。
365個の項目はどこから読んでも構わない。自分の誕生日の項を最初に読むのもいいし、日めくりのように使うのも楽しいはずだ。ぜひ時間をかけて365個すべてをじっくり味わい、心をときめかせてほしい。
『1日1アイデア』が気になる方におすすめ
著者:青木亮作
発売日:2022年11月
発行所:翔泳社
価格:1,980円(税込)
ISBNコード:9784798175430