2003年刊行のロングセラーが「全国高校ビブリオバトル」でグランドチャンプ本に!
高校生が自身のお薦め本を紹介し、聴衆がもっとも読みたくなった一冊を投票して決定する「全国高校ビブリオバトル」(活字文化推進会議主催、読売新聞社主管)。1月25日、2025年の決勝大会が開催され、『アヒルと鴨のコインロッカー』を紹介した栃木県立石橋高等学校2年の室井優奈さんが優勝しました。
これを機に、「グランドチャンプ本」となった『アヒルと鴨のコインロッカー』が重版され、新しい帯をつけて店頭に並び始めています。
帯には、「たった一言で、それまで見ていた世界が一気に書き換えられてしまいます。」という、室井さんのプレゼンテーションの中から抜粋されたインパクトのある一文が記載されており、グランドチャンプ本らしい華やかな装いとなっています。
『アヒルと鴨のコインロッカー』は、2003年に東京創元社のレーベル「ミステリ・フロンティア」の第1回配本作品として刊行された、伊坂幸太郎さんによる長編ミステリです(2006年文庫化)。2004年に第25回吉川英治文学新人賞を受賞したほか、2007年には中村義洋監督、濱田岳さん、瑛太さん(現・永山瑛太さん)のダブル主演で映画化されました。
発表から21年を超えた今年、「全国高校ビブリオバトル グランドチャンプ本」となった本作。世代を超えて、いまなお読み継がれる本作の魅力を、ぜひ味わってみてください。
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作品情報
『アヒルと鴨のコインロッカー』
著者:伊坂幸太郎
発売日:2006年12月
発行所:東京創元社
定価:748円(税込)
ISBN:9784488464011
【内容紹介】
引っ越してきたアパートで出会ったのは、悪魔めいた印象の長身の青年。初対面だというのに、彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ちかけてきた。彼の標的は――たった1冊の広辞苑!? そんなおかしな話に乗る気などなかったのに、なぜか僕は決行の夜、モデルガンを手に書店の裏口に立ってしまったのだ!
解説=松浦正人(東京創元社公式サイト『アヒルと鴨のコインロッカー』より)
著者プロフィール
伊坂幸太郎
いさか・こうたろう。1971年千葉県生まれ。2000年、『オーデュボンの祈り』で第5回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞しデビューする。04年、『アヒルと鴨のコインロッカー』で第25回吉川英治文学新人賞、短編「死神の精度」で第57回日本推理作家協会賞、08年に『ゴールデンスランバー』で第5回本屋大賞および第21回山本周五郎賞、20年には『逆ソクラテス』で第33回柴田錬三郎賞を受賞。ほかの著書に『重力ピエロ』『チルドレン』『グラスホッパー』『砂漠』『モダンタイムス』『夜の国のクーパー』『残り全部バケーション』『アイネクライネナハトムジーク』『火星に住むつもりかい?』『ホワイトラビット』『ペッパーズ・ゴースト』『楽園の楽園』『パズルと天気』などがある。
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