三省堂書店神保町本店(小川町仮店舗)、池袋本店、名古屋本店、アトレ上野店の4店舗では、3月から8月にかけて、「三省堂書店から読む、戦後80年」と銘打った文庫フェアが実施されています。
「もっと本と本屋を愉しむための次世代型書店」として、お客様に本と本屋を愉しんでいただきながら、次なるステージへといざなう提案型の売場づくりでも知られる同店。今回のフェアは、その中でも神田神保町をはじめ、池袋駅、名古屋駅、上野駅という有数の往来があり、カルチャーの発信地に立つ4店舗において開催されます。
戦争を読み解き、見つめなおす機会を提供したい
昭和100年、戦後80年となる2025年、三省堂書店は創業144年を迎えます。その長い歴史を持つ同書店が、改めて戦争を読み解き、見つめなおす機会の提供をしたいと考えて企画されたのが、「三省堂書店から読む、戦後80年」です。
担当者が推す一冊を複数店舗で展開することにより、多くのお客様に手に取っていただきたいという思いから企画された本フェアは、実施4店舗の文庫担当者が順番に、1か月ごとに1点を選書する形となっています。戦後80年という観点から「第二次世界大戦」「太平洋戦争」にフォーカスしていく予定で、3月15日から4月14日までの一冊として、アトレ上野店の担当者により、『ぼくもいくさに征くのだけれど 竹内浩三の詩と死』(中公文庫)が選ばれています。
『ぼくもいくさに征くのだけれど』
著者:稲泉連
発売日:2007年7月
発行所:中央公論新社
価格:796円(税込)
ISBN:9784122048867
【選書担当者からのコメント】
1945年フィリピンのルソン島にて詩人 竹内浩三は23歳で命をおとした。
彼の残した詩から当時の生活が垣間見える。青年からみる戦争。
ぼくと同じ。ぼくも同じ。戦争は今も終わっていない。
▼アトレ上野店での展開の様子。ハッシュタグ「三省堂書店から読む戦後80年」で各店舗のフェアの様子を見ることができます
{今月(3/15~4/14)の一冊}
ぼくもいくさに征くのだけれど 竹内浩三の詩と死1945年フィリピンのルソン島にて詩人 竹内浩三は23歳で命をおとした。
彼の残した詩から当時の生活が垣間見える。青年からみる戦争。装丁、写真、詩。どれもとてもおおらかで瑞々しい。#三省堂書店から読む戦後80年 pic.twitter.com/NHDpr1k5XF
— 三省堂書店アトレ上野店×神保町いちのいちアトレ上野店 (@ueno_sanseido) March 16, 2025
本フェアには、担当者の「日々さまざまなメディアで戦争の報道などを目にするが、現在進行形で起こっている戦争を、日本にいる我々は他人事にはできない」という考えが込められています。そして、選書者の想いを尊重しながらも、三省堂書店のフェアとして、その一冊がテーマに合致しているか、お客様に今お届けするべき本なのかを慎重に精査しながら選書を進めているとのことです。
また半年間という長期間にわたって実施されるため、各店に寄せられるお客様からの反響が、今後の展開にどのように反映されていくかということも、見どころのひとつとなりそうです。
これから毎月、どのような本が選ばれていくのかを待ちながら、このフェアを戦争について考える機会にしてみてはいかがでしょうか。
フェア開催店舗
■神保町本店(小川町仮店舗)
〒101-0052 東京都千代田区神田小川町2-5
(都営新宿線「小川町駅」徒歩3分、東京メトロ半蔵門線「神保町駅」徒歩8分、JR「御茶ノ水駅」徒歩8分)
TEL: 03-3233-3312
営業時間:10:00~20:00
定休日:年中無休(元日を除く)
■池袋本店
〒171-0022 東京都豊島区南池袋1-28-1 西武池袋本店 別館地下1F・書籍館地下1F~1F
(JR・各私鉄・地下鉄「池袋駅」直結)
TEL:03-6864-8900
営業時間:10:00~21:00
定休日:年中無休(元日を除く)
■名古屋本店
〒450-6608 愛知県名古屋市中村区名駅1-1-3 タカシマヤ ゲートタワーモール8F
(JR線「名古屋駅」直結、各私鉄「名古屋駅」下車)
TEL:052-566-6801
営業時間:10:00~21:00
定休日:年中無休(元日、1月2日を除く)
■アトレ上野店
〒110-0005 東京都台東区上野7-1-1 アトレ上野WEST1F
(JR・地下鉄「上野駅」直結)
TEL:03-5828-2565
営業時間:10:00~21:00
定休日:全館休業日あり(元日含む年3日)