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不要な“考えすぎ”を手放し、“ラフ”に生きてみませんか?『「考えなくていいこと」リスト』【総合3.7】

「考えなくていいこと」リスト

「考えなくていいこと」リスト
著者:井上智介
発売日:2024年07月
発行所:三笠書房
価格:869円(税込)
ISBNコード:9784837988762

 

『「考えなくていいこと」リスト』の要点

1.攻撃的な言い方をされたとき、「自分が悪いのかな……」とは考えなくていい。相手の気持ちがわからない「残念な人」からは「物理的距離」と「心理的距離」をとろう。

2.「意見を主張するのはわがままかな」とは考えなくていい。自分の気持ちを抑えるのではなく、「提案」の形でうまくリクエストし、相手の希望との着地点を探すといいだろう。

3.「もっと頑張らないといけない」とは考えなくていい。常に全力投球していては疲れてしまう。「全力で頑張ろう」から「誰かが頑張るだろう」まで、6種類の「頑張る」を使い分けよう。

 

『「考えなくていいこと」リスト』レビュー

本書の著者である井上智介氏は、精神科医であり、職場の安全面や衛生面をサポートする「産業医」でもある。これまで産業医として1万人以上の人と接してきた中で、頑張りすぎたり、しんどさを抱えたりしている人を多くみてきたそうだ。

その経験をもとに、「少しでもしんどくなくなる方法を伝えたい」という想いから書かれたのが本書だ。井上氏によると、「少しでもしんどくなくなる方法」とは、「ラフに生きること」だそうだ。この「ラフ」には、「笑い」のlaughと「大ざっぱ」のrough、両方の意味がかかっている。そして、大ざっぱに笑って生きていくために、「考えなくていいこと」は考えないようにしよう、として、本書ではその具体策が示されている。

「考えなくていいこと」として挙げられているのは、「自分が悪いのかな……」「気持ちを顔に出してはいけない」「おせっかいを断ると悪いかな」「早寝早起きをしないといけない」「意見を主張するのはわがままかな」「やりがいがないとダメ」「自分は誰の役にも立っていない」「もっと頑張らないといけない」などだ。多くの人にとって、身に覚えがあるものばかりではないだろうか。

こうした「考えなくていい」項目のほとんどは、元をたどれば「他人からどう思われるか」にいきつく。周囲からよく思われたいというのは至極当然の欲求だが、価値観や好き嫌いは人それぞれ異なるため、その欲求が強すぎるとつらくなってしまうだろう。本書を読んで、不要な“考えすぎ”を手放すことに挑戦してみてはどうだろう。

 

『「考えなくていいこと」リスト』が気になる方におすすめ

ずるい聞き方
著者:山田千穂
発売日:2024年06月
発行所:朝日新聞出版
価格:1,760円(税込)
ISBNコード:9784023323599

 

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