2022年に逝去された仏教評論家・ひろさちやさんの仕事場から発見された未発表原稿で、謎の男〈ゴータマ〉が現代社会の矛盾を知らしめる寓話集『〈ゴータマ〉の大予言』が9月30日に刊行されました。
『〈ゴータマ〉の大予言』
著者:ひろさちや
発行所:佼成出版社
発売:2024年9月30日
定価:1,980円(税込)
ISBN:9784333029204
謎の男〈ゴータマ〉が主人公の不思議な寓話集。彼は時空を超えたブッダか? 民衆を惑わす予言者か?
インドの巨大財閥の会長と「風来坊」の青年・ゴータマの出会いから話は始まる。「やがてすべては潰れてしまう」。ゴータマは会長に大予言を語り聞かせた……混迷きわまる現代社会を生きるための智慧と行動力を人々に授けていく物語。
ファンタジーかSFか、もしかするとアナーキーな思想書か。2010年頃に書かれた未発表作品。
絶筆『坐らぬ禅』に続いて仕事場から発見された直筆原稿のなかの逸品を緊急刊行。(佼成出版社公式サイト『〈ゴータマ〉の大予言』より)
【プロフィール】ひろさちや
1936年、大阪市生まれ。東京大学文学部印度哲学科卒業。1965年から20年間、気象大学校教授をつとめる。退職後、仏教の解説書から、仏教的な生き方を綴るエッセイまで幅広く執筆するとともに、全国各地で講演活動をおこなう。2022年(令和4年)、逝去。おもな著書に『仏教の歴史(全十巻)』(春秋社)、『観音経 奇蹟の経典』(大蔵出版)、『お念仏とは何か』(新潮選書)、『〈法華経〉の世界』(佼成出版社)などがある。
担当者編集者からのコメント
逆説と反骨精神。飄々とふるまいながらもズバリと真理を言い当てる〈ゴータマ〉とはいったい何者か……? 虚飾のない〈ゴータマ〉の警句(アフォリズム)は、仏教思想の核心をつきながら、日本人特有の「常識」「情緒」「協調性」といった潜在意識をバッサリと切り捨てる。
日本人“だけ”が幸せに暮らす世界を果たして「幸福」と呼べるのか? 混迷きわまる令和の世に放たれる、正鵠(せいこく)を射る言葉の数々。これぞ、ひろさちや氏の真骨頂!
【目次】
第Ⅰ部 ゴータマの大予言―これからの日本―
前口上
1.日本という国はやがて消滅する
2.義務教育は必ず廃止になる
3.資本主義経済は遠からず崩壊する
4.競争原理は通用しなくなる
5.これからの家族の絆が強まる第Ⅱ部 ゴータマの大提言―あなたの生き方―
前口上
1.世間を馬鹿にせよ
2.即今・当処・自己に生きよ
3.精神的風来坊になれ
4.自分を縛る縄をなうな!
5.怠け者になりなさい
▲第Ⅰ部ゴータマの大予言―これからの日本―前口上より
▲第Ⅰ部ゴータマの大予言―これからの日本―前口上より