- 女子とお金のリアル
- 著者:小田桐あさぎ
- 発売日:2023年08月
- 発行所:すばる舎
- 価格:1,650円(税込)
- ISBNコード:9784799111574
『女子とお金のリアル 』の要点
1.貯金がないとダメ、節約こそ正義といった風潮は強いが、「自分が気分よく毎日を過ごすため」にお金を使うことにこそ、価値がある。お金を大切にしたければ「安さ」ではなく「欲しいもの」を選び、自分を幸せにするお金の使い方を心がけるべきだ。
2.身の丈にあった暮らししかできないと思う人は、手帳に「自分の理想の人生」を描くことを勧める。理想を実現する第一歩は、欲望のままに生き、頭と心と体を一致させることにある。このために描くべきは夢リストというよりも「欲望リスト」である。
『女子とお金のリアル』レビュー
「仕事、家庭、育児、自分。全てを犠牲にせず楽しく両立し、自分が一番幸せでいられる姿を模索したい」
著者のブログの最初の記事にはこんな一文がある。それが達成できたらどんなにいいだろう。心の奥底ではそう思ってはいても、現実はそううまくはいかない、そんなことを願うのはわがままだという言葉が頭をかすめていたら、本書の出番かもしれない。
著者である小田桐あさぎ氏は、手取り20万円未満のOLから起業家として年商4億円を達成し、ここで挙げた全てを実際に手にした人物だ。これを達成できたのは、著者が「女子への呪い」と呼ぶ「貯金・節約・清貧こそ善」という考え方から脱却したことが大きい。
本書には世の中のお金の本では定番の「節約術」「貯金術」には一切触れない。「愛かお金か」「自由かお金か」といった、二者択一を迫ることもない。むしろ、全部を手に入れたいと思うのは人間として当然のことであると認め、「強欲」であることを推奨すらしている。自分の欲を認めてしまえば、誰かのために生きる人生を終わらせることができる。そうすることで、愛もお金も全部手に入れるために動き出すことができるというのが本書の主張だ。
「自分の人生なんてこんなもの」と達観したふりをしていた人には、本書のメッセージは特に響くはずだ。自分には「稼ぐ人生」なんて無縁だと考えていた人でも「自分にとって必要な金額はいくらだろうか?」「いくらあったら何に使いたいだろうか?」と考え始めるだけで、自分の人生を自分のために歩こうという気分になれることだろう。
『女子とお金のリアル』が気になる方におすすめ
- 恋愛結婚の終焉
- 著者:牛窪恵
- 発売日:2023年09月
- 発行所:光文社
- 価格:1,034円(税込)
- ISBNコード:9784334100681