古史古伝の神々の正体から日本人のルーツを楽しく、かつ興味深く考察した一冊『アマテラス解体新書』が、昨年12月に発売されました。著者の岡本佳之さんは、都市伝説・スピリチャル考察系YouTuberで、「考え方の学校 Yoshi Sun TV」というYouTubeチャンネルを主宰されています。
考古学、言語学の資料から見出す興味深い考察が楽しめるという本書の書評が、なんと伝説のオカルト情報誌『ムー』3月号に掲載されました。今回は、『ムー』編集部のご好意により、ここに書評の全文を掲載いたします。
月刊オカルト情報誌『ムー』3月号の書評を全文掲載
日本の神話の土台には、メソポタミアの史実がある
何とも壮大な歴史書の登場である。
本書によれば、日本列島には何千年も前から「縄文人」が住んでいたが、その一部が遙か昔に大陸に渡り、メソポタミアに移住した。このことは、DNAのゲノム解析から、確実な話であるという。しかもその後、かなり早い段階で、彼らは再び日本列島に戻ってきた。そんなわけで、よく知られた天孫降臨や國譲りなどの神話の土台には、実はメソポタミアの史実がある、というのである。
この驚くべき主張を、著者は比較言語学や考古学などの知見を駆使して、精緻に編み上げてゆく。その結果、たとえば標題にある「天照大神」の正体は、アナトリア地方(高天原)で崇拝されていた「太陽の女神アリンナ」であり、皇室は古代エジプトを起源に持つ周王朝から続く万世一系で、「周や秦王朝の後も、中東や古代ローマなどから、朝鮮半島経由で多くの民が移住した先が日本列島」であるというのだ。
著者の岡本佳之氏は、歴史・都市伝説考察系YouTuberとして、「考え方の学校 Yoshi Sun TV」というチャンネルを主宰。本書でも、その呆れるほどの博識がまざまざと見せつけられるが、それもそのはず、岡本氏は、世界の後英が集うロンドン大学大学院の出身というから、そもそも頭の出来が俗とは違う。
最終章に収録された、ヤケにお洒落なイラストには、正直、度肝を抜かれた。
評者:『ムー』編集部
『アマテラス解体新書』
【目次】
1.古代メソポタミアの史実「天孫降臨と国譲り神話」
2.殷元これ倭国なり
3.日本という国名の真の起源
4.日ユ同祖論が導くファラオの血筋と天皇
5.天武天皇が隠した数字"55"
6.アマテラスの正体
7.八百万の神々図鑑
付録の章 古事記・日本書紀の天地開闢を暴く
【書誌情報】
著者:岡本佳之
発売日:2023年12月22日
発行所:内外出版社
判型:A5判・208ページ
定価:1,980円(税込)
ISBN:9784862576866