北海道を中心に展開している書店「コーチャンフォー(Coach & Four)」。店名は「四頭立ての馬車」を意味し、書籍、文房具、音楽・映像、飲食の4部門をワンフロアで展開している大型複合店舗です。
その「コーチャンフォー」の公式コミックエッセイとして発売されたのが、さくらいこと同社社員の桜井沙夜さんによる『コーチャンフォーの社員が漫画を描いてみた!!』です。
今回は、著者の桜井さんに本書の成り立ちからコーチャンフォーの魅力まで、メールインタビューにて伺いました。
- コーチャンフォーの社員が漫画を描いてみた!!
- 著者:さくらい
- 発売日:2023年09月
- 発行所:竹書房
- 価格:1,430円(税込)
- ISBNコード:9784801937581
【本書の内容】
書店員のお仕事、サイン会の舞台裏、文房具の豆知識……etc
オールカラーで大型複合店のすべてがわかる!
【目次】
第1章 私の勤めるコーチャンフォーって?
第2章 本当にあったいい話
第3章 知ってると得する!? 文房具の豆知識
第4章 ここだけでしか手に入らない!?
第5章 コーチャンフォーのある魅力的な都市
第6章 北海道北見市ゆかりの漫画家さん
第7章 筆記学園 イケメン筆記具たちの日常
登場人物のモデルはコーチャンフォーの実在の社員
——本書は、桜井さんがX(旧Twitter)で連載された漫画を一冊にまとめたものですね。作品を描き始めることになったきっかけを教えてください。
もともと漫画を描くのが好きで、学生時代にいくつかのコンクールで入賞をしたことがありました。採用時の履歴書にその旨を書いていたところ、SNSのフォロワー拡大に向けて、漫画を連載しないかと会社から声をかけられたのがきっかけです。
——発信を始められてから、お客様や社内の方をはじめ、読者からはどのような反応が寄せられましたか?
社員として登場するキャラクターの多くはモデルがいるので、社内ではこのキャラクターのモデルは〇〇さんではないかと話題になっていました。ほぼ本名(ペンネーム:さくらい)で連載していたため、お客様から「漫画を読んでいます」と声をかけられることが何度かあり、とても嬉しかったです。
——元気で明るい主人公が魅力的ですが、モデルはいますか? ご自身が反映されているのでしょうか?
研修当初の店舗の先輩社員など、複数の人物をモデルとして作成しました。明るくひたむきで人から好かれやすいキャラクターになるよう、笑顔を多めに描いています。ヨルちゃんと私は良い意味で喜怒哀楽がはっきりしているところが似ている部分だと思います。
(本書p.121より)
お客様との「嬉しかった」エピソードを漫画化
——お客様との心温まるエピソードが描かれた、第2章の「本当にあったいい話」などはすべて実話だそうですが、作中のエピソードはご自身の実際の体験が元になっているのでしょうか。
自身が経験したり、他の人が実際に体験した接客を元にしています。会社にお客様からお手紙をいただくこともあり、その内容を漫画にしたこともありました。実際に嬉しかった経験や、喜んでいただけたお話を描くと反響が大きかったです。
——全50回の連載の中で、お気に入りのエピソードや、特に反響が大きかったエピソードがあれば教えてください。
お子様がお母様に内緒でラッピングをお願いする話や、北見市や釧路市などコーチャンフォーがある街のストーリーは反響が大きかったです。また開催したサイン会では、筆記具を擬人化した筆記学園というシリーズのファンですと言ってくださる方がたくさんいらして、お客様の実際のお声が聞くことが出来て嬉しかったです。
(第2章「本当にあったいい話」p.42~43より)
来店するたび新しい発見があるところがコーチャンフォーの魅力
——中学生のころから漫画を描かれているそうですね。受賞歴もあるとのことですが、これまでどのように腕を磨かれてきたのでしょうか。また今回作品が1冊の書籍として発売された感想についても教えてください。
人に見せられるものを描き上げる力をつけるために、決して自己満足に描かないことをモットーにひたすら一人で描いていました。プロの方に教わることもあったため、人との縁を大切にしています。
自身の漫画の連載、さらに単行本化は本当に夢のようでした。自身の作品を形にして発売することが出来て大変嬉しく思い、会社にも感謝しています。
——書店員さんとして勤務されている中での喜びやご苦労があればお聞かせください。
文具コーナーに勤めているため、文具の豆知識や新商品について知ることが出来、日々新しい発見があることです。漫画も好きなため、書籍コーナーの社員と情報交換なども行いながら、楽しく働けています。
(第3章「知ってると得する!? 文房具の豆知識」p.56~57より)
——「公式コミックエッセイ」とされているだけに、お店やスタッフさんの紹介、サービス内容や文具の豆知識まで、盛りだくさんですね。桜井さんの考える、コーチャンフォーという書店の魅力を教えてください。またご自身にとっての書店の魅力、楽しみ方があれば教えてください。
沢山ありますがその中でも、来店するたび新しい発見があるところだと思います。私自身、他店に行くだけでもワクワクしますし、長時間楽しめるところが大好きです。まさにヨルちゃんと同じ喜び方をします。
楽しみ方としては、大きい通路に沿って展開している売場は特に力を入れている、お客様にオススメしたい売場ですので、是非注目して楽しんでいただきたいです。
——ありがとうございました!
▼コーチャンフォーの店内や、同店がある都市の魅力も紹介
(第1章「私の勤めるコーチャンフォーって?」p.10~11より)