人と本や本屋さんとをつなぐWEBメディア「ほんのひきだし」

人と本や本屋さんとをつなぐWEBメディア「ほんのひきだし」

  1. HOME
  2. 本と人
  3. ほん
  4. NHK朝ドラ「ブラッサム」のモデル・宇野千代特集!第5弾は『宇野千代 ちょっと自伝』

NHK朝ドラ「ブラッサム」のモデル・宇野千代特集!第5弾は『宇野千代 ちょっと自伝』

宇野千代 ちょっと自伝 アイキャッチ

9月28日(月)に放送開始の2026年度後期NHK連続テレビ小説「ブラッサム」は、明治、大正、昭和を駆け抜け自由を求め続けた作家・宇野千代をモデルとした物語です。

小説を書きたいという幼き日の夢を諦めず、故郷の山口・岩国を飛び出した主人公の葉野珠(はの・たま)。明治・大正・昭和という激動の時代を突き進む中、結婚に離婚、震災に戦争、倒産に借金と、波乱万丈な出来事の中からも「幸せのかけら」を見つけ出していきます。
主人公の葉野珠役は石橋静河さんが演じます。ほんのひきだしでは、よりドラマを楽しんでいただけるように、放送に先がけて宇野千代の関連本をご紹介します。今回は、『宇野千代 ちょっと自伝』(マガジンハウス)です。ぜひ書店店頭で手に取って、ドラマとあわせてお楽しみください。

 

宇野千代、ちょっと自伝

『宇野千代 ちょっと自伝』
著者:宇野千代、聞き書き:三宅菊子
発売日:2026年9月3日
発行所:マガジンハウス
定価:1,980円(税込)
ISBN:9784838734047

〈目次〉

第一章 岩国の生家と淡墨の桜
■岩国の生家にて
■錦帯橋を渡って、ひとり旅立ち
■大したものになりたかった
■淡墨の桜、見るたびに思いは深く

第二章 好きなものへ突っ走る、恋
■芥川龍之介からのラブレター
■梶井基次郎と宇野千代
■文士は貧乏があたりまえ
■見えないところでよよと泣きました
■五十年来、この白粉入れと
■東郷はわたしを描いてくれなかった
■怖いような美しい魂、青山二郎
■神様のような方、小林秀雄さん
■北原武夫への贈り物

第三章 わたしの仕事、文学ときもの
■仕事のできる場所で生きる
■わたしは女性雑誌のパイオニア
■一反の白生地から商売を始めて
■宇野千代きものの売り子さん
■きもののおかげで文学を続けられた
■文学のためなら身を捨ててもいい
■「死んだらお止まり」

第四章 八十八歳、いまが一番幸せ
■本を読まないのは損すること
■魂を刺し貫くようなものを書きたい
■もっと生きて、明日も、明後日も
■毅然とした姿勢を作らねば
■なにしろ、素足を見せるのが嫌なんです
■一生、現役で稼いでいたいもの
■米寿の大振袖と恋人たち
■八十八歳、いまが一番幸せ
■百二十五まで生きる

 

本人の語り下ろしだからおもしろい。91歳の「ちょっと自伝」

本書は、88歳から91歳の宇野千代が、自らの人生を語った一冊です。故郷・岩国や思い出の湯ヶ島など、ゆかりの地を訪ねながら、作家としての歩み、恋愛、雑誌づくり、きものの仕事までを回想。「恋多き作家」というイメージだけではわからない宇野千代の素顔が、本人ならではの率直で軽やかな言葉から伝わってきます。

宇野千代 ちょっと、自伝

 

ここでしか見られない、70点超の貴重写真

若き日のモダンな洋装、仕事場や自宅での姿、愛用品、そして88歳で初めて着た大振袖まで、70点を超える写真が収録されています。文章と写真を一緒に楽しみながら、宇野千代の人生をたどることができます。写真から伝わってくるファッションや暮らしぶりも、本書ならではの見どころです。

宇野千代 ちょっと自伝 おすすめ2

 

「宇野先生はある意味とてもインフルエンサー」綿矢りささんの特別解説

今回の復刊にあたり、以前から本書を愛読してきた作家・綿矢りささんが解説を寄稿。宇野千代を「ある意味とてもインフルエンサー」と評し、仕事、ファッション、暮らしまで、自分の「好き」を貫いたその生き方を現代の視点から読み解きます。

宇野先生はある意味とてもインフルエンサーで、いいね! をいっぱい獲得できそうな瞬間が、写真入りでこれでもかと詰まっているのが本書である。だから私は本書の復刊が、スゴく、スゴくうれしい。
――綿矢りさ(解説から一部抜粋)

宇野千代 ちょっと自伝 おすすめ3

 

【編集者のコメント】

宇野千代というと、「恋多き作家」というイメージを持つ方も多いかもしれません。でも本書を読んで惹かれたのは、仕事も恋もおしゃれも、いくつになっても自分の「好き」にまっすぐだった、その生き方です。そして何より、写真の表情が本当に豊か! 着物姿だけでなく、お弁当を作ったり、魚屋さんで買い物をしたり、お化粧をしたり、麻雀をしたり。自分の暮らしを惜しみなく見せてくれるので、ページをめくっていると、宇野千代という人がぐっと身近に感じられます。88歳で「いまが一番幸せ」と語った宇野千代。その言葉どおりの生き生きとした姿を、ぜひ本人の言葉と写真で楽しんでいただきたいです。

 

著者プロフィール

宇野千代
うの・ちよ。1897(明治30)年、山口県岩国市生まれ。小説家、編集者、着物デザイナー。
岩国高等女学校卒業後、小学校代用教員などを経て、1921年に『脂粉の顔』が「時事新報」懸賞小説の一等に当選し作家デビュー。作家活動にとどまらず、日本初の女性ファッション誌『スタイル』を創刊し、また着物デザイナーとしても幅広く活躍。1957年に名作『おはん』で野間文芸賞および女流文学者賞、1982年には菊池寛賞を受賞。100万部を超えるベストセラーとなった自叙伝『生きて行く私』をはじめ、98歳で没するまで精力的に執筆を続けた。

三宅菊子(聞き書き)
みやけ・きくこ。1938年、東京都生まれ。1965年頃からフリーライターとして主に女性誌で活躍。祖母・三宅やす子の代から宇野千代と親しく、雑誌『クロワッサン』に宇野の聞き書き『宇野千代 振袖櫻 ちょっと自伝』を連載した。著書多数。