6月11日(木)、日本文学振興会より第175回芥川龍之介賞の候補作が発表されました。
第175回芥川龍之介賞候補作品
・小砂川チト「ゾンビ回収婦」(群像5月号)
・鈴木涼美「悪い血」(文學界6月号)
・仁科斂「丹心(まごころ)」(新潮4月号)
・村司侑「ソリティアおじさんがいた頃」(文學界5月号)
・八木詠美「アンチ・グッドモーニング」(文藝春季号)
ノミネートされた5人のうち、仁科斂さん、村司侑さん、八木詠美さんの3人が初の候補入り。小砂川チトさんと鈴木涼美さんは3回目の候補入りとなりました。
選考委員会は、7月15日(水)に東京・築地の「新喜楽」で開催されます。贈呈式は、8月下旬に都内で行われます。また受賞作は、8月10日(火)発売の『文藝春秋』9月号に全文と選評が掲載されます。
小砂川チト「ゾンビ回収婦」(3回目)

【プロフィール】
こさがわ・ちと。1990年岩手県盛岡市生まれ。慶應義塾大学文学部卒業、同大学院社会学研究科心理学専攻修了。2022年「家庭用安心坑夫」で第65回群像新人文学賞を受賞しデビュー。
〈主な作品〉
『家庭用安心坑夫』(講談社)=第167回芥川賞候補
『猿の戴冠式』(講談社)=第170回芥川賞候補、第37回三島由紀夫賞候補、第46回野間文芸新人賞候補
「ゾンビ回収婦」(2026年群像5月号)
鈴木涼美「悪い血」(3回目)

【プロフィール】
すずき・すずみ。1983年7月13日東京都生まれ、神奈川県鎌倉市育ち。2007年慶應義塾大学環境情報学部卒業。2009年東京大学大学院学際情報学府社会情報学修士課程修了。2009~2014年日本経済新聞社勤務、以後執筆活動に入る。
〈主な作品〉
『「AV女優」の社会学 なぜ彼女たちは饒舌に自らを語るのか』(青土社)
『ギフテッド』(文藝春秋)=第167回芥川賞候補
『グレイスレス』(文藝春秋)=第168回芥川賞候補
『YUKARI』(徳間書店)=第37回三島由紀夫賞候補
「悪い血」(2026年文學界6月号)
仁科斂「丹心(まごころ)」(初)

【プロフィール】
にしな・れん。1994年8月25日東京生まれ、香港・上海・イギリス育ち。オックスフォード大学(セント・ジョーンズ・カレッジ)卒業。東京大学大学院総合文化研究科在学中。多摩美術大学芸術学科非常勤講師。2024年「さびしさは一個の廃墟」で第56回新潮新人賞を受賞しデビュー。
〈主な作品〉
「さびしさは一個の廃墟」(2024年新潮11月号)
「丹心」(2026年新潮4月号)
村司侑「ソリティアおじさんがいた頃」(初)

【プロフィール】
むらし・ゆう。1979年6月21日生まれ。福岡県出身。九州大学文学部卒業。2026年「ソリティアおじさんがいた頃」で第131回文學界新人賞を受賞しデビュー。
〈主な作品〉
「ソリティアおじさんがいた頃」(2026年文學界5月号)
八木詠美「アンチ・グッドモーニング」(初)

【プロフィール】
やぎ・えみ。1988年9月6日長野県長野市生まれ。早稲田大学文化構想学部卒業。2020年「空芯手帳」で第36回太宰治賞を受賞しデビュー。同作は26の国・地域での翻訳が進み、英語版の『Diary of a Void』はニューヨーク・タイムズやニューヨーカーが書評を載せ、ニューヨーク公共図書館が「今年の収穫」として取り上げるなど評価を得る。
〈主な作品〉
『休館日の彼女たち』(筑摩書房)=第12回河合隼雄物語賞受賞
『喋る猫はいなくても』(晶文社)
「アンチ・グッドモーニング」(2026年文藝春季号)
芥川賞とは:優秀な「純文学短編作品」に対して贈られる賞
芥川賞は、直木賞と同じく日本文学振興会が昭和10年に制定。新聞・雑誌(同人雑誌を含む)に発表された純文学短編作品のうち最も優秀なものに贈られ(応募方式ではない)、主に無名もしくは新進の作家を対象としている。授賞は上半期・下半期の年2回。
選考委員は、小川洋子・奥泉光・川上弘美・川上未映子・島田雅彦・平野啓一郎・松浦寿輝・山田詠美・吉田修一の各氏。
第175回直木賞候補作はこちら
