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巨大バブル崩壊目前! 冷静な者、備えた者だけが生き残れる 『大暴落前夜』【総合3.7】

大暴落前夜

大暴落前夜
著者:ジム・ロジャーズ 花輪陽子 アレックス・南レッドヘッド
発売日:2026年01月
発行所:プレジデント社
価格:1,870円(税込)
ISBNコード:9784833425919

 

『大暴落前夜』の要点

1.強気相場の裏で金融緩和や財政拡張が進み、通貨価値の毀損とインフレを通じて巨大バブル崩壊のリスクが高まっている。

2.相場の熱狂期には現金比率を高め、暴落時に備えることが重要である。

3.暴落は最大の投資機会にもなり得る。価格ではなく価値を見極め、人口動態や政治・産業構造を踏まえて判断する必要がある。

 

『大暴落前夜』レビュー

米国を中心に長期の強気相場が続き、日本株も史上最高値圏にあるいま、市場には楽観と熱狂が広がっている。本書は、その裏側で進行する「巨大バブル」の危うさを鋭く指摘する。著者は、クォンタム・ファンドの共同設立者で、驚異的なリターンを上げた世界的投資家ジム・ロジャーズだ。その長年の経験に裏打ちされた警告には重みがある。金融緩和や財政拡張といった「楽な道」が、やがて通貨価値の毀損やインフレを招き、次なる大暴落の引き金になるというのだ。特に日本では、円の信認低下や日銀政策の歪みが長期的なリスクとして浮上する。

そんな中で著者が強調するのは、平時から現金比率を高め、冷静に備えることの重要性である。暴落時には割安な資産を見極めて投資し、金や銀などの実物資産や商品市場にも目を向けるべきだという。こうした視点を踏まえ、「自分ならどう動くか」と自問することが大事になる。

さらに、ポピュリズムの台頭や分断の進行といった変化が市場に与える影響についてもふれられている。投資とは価格の上下を追う行為ではなく、国家や社会の構造変化を読み解く営みである。要約者は、人間の心理と歴史の反復を理解することの大切さに気づかされた。

本書を貫くのは「逆張り」と「原理原則」への回帰といえる。熱狂の中では、冷静さと長期的な視点を持てる者だけが生き残る。いまの上昇は、本当に持続するのか。それとも崩壊の序章にすぎないのか――。投資の真実を見極めるための視座が、ここにある。

 

『大暴落前夜』が気になる方におすすめ

資本主義と、生きていく。
著者:品川皓亮
発売日:2026年03月
発行所:大和書房
価格:1,980円(税込)
ISBNコード:9784479798446