2月6日(金)、本屋大賞実行委員会より、23回目となる「2026年本屋大賞」のノミネート10作品が発表されました。
ほんのひきだしでは、これらノミネート作品の中から注目作品を短期連載形式でご紹介します。第2弾は、朝井リョウさんの作家生活15周年記念作品『イン・ザ・メガチャーチ』(日経BP/日本経済新聞出版)です。
本書は、発売直後から、各メディアやSNSでも取り上げられるなど大きな話題になり、紀伊國屋書店チェーンや丸善丸の内本店など、全国の書店の文芸ランキングで第1位を記録。さらに、2025年末には、第9回未来屋小説大賞を受賞しました。現在の累計部数は増刷中も含めると累計23万部となっています。
また、作家の角田光代さんや斜線堂有紀さん、東京大学教授で『オタク文化とフェミニズム』の著者・田中東子さんなど各界から賞賛の声が寄せられているほか、書店員からも熱烈に支持されている作品です。
多くの書店店頭では、ノミネート作品を集めたフェアを実施していますので、ぜひ、書店店頭に足を運んで本書を手に取ってみてください。

【Vol.2】朝井リョウ『イン・ザ・メガチャーチ』
【本書のおすすめポイント】~担当編集者より~
「日経新聞」での連載が2023年4月から24年6月、その後の改稿を経て、待ちに待った本作の原稿をいただいた時、朝井さんから帯の惹句に、とご提案があったのが「神がいないこの国で人を操るには、“物語”を使うのが一番いいんですよ」という作品中の一文でした。
「物語」とはストーリーというより、特にネット空間にあふれるナラティブのことと考えると、昨年9月の刊行から時を経るにつれて、この一文が2026年のいま・ここを先取りしていたと思えてなりません。
さらに作品を読んだ人たちが目を見張るのが、圧倒的なリアリティと迫真の高解像度。「これはあふれる情報に翻弄される私のことでは?」といった感想が数多く寄せられています。
令和日本の空気とどよめきを封じ込めた本作ですが、「この小説が描いているのは過去でもあり未来でもある」(角田光代さん)とも評されました。
未読の方はぜひ! 読後、あなたが見ている世界が一変します。
『イン・ザ・メガチャーチ』

著者:朝井リョウ
発売日:2025年9月
発行所:日経BP/日本経済新聞出版
定価:2,200円(税込)
ISBN:9784296121045
【あらすじ】
沈みゆく列島で、“界隈”は沸騰する――。
あるアイドルグループの運営に参画することになった、家族と離れて暮らす男。内向的で繊細な気質ゆえ積み重なる心労を癒やしたい大学生。仲間と楽しく舞台俳優を応援していたが、とある報道で状況が一変する女。ファンダム経済を仕掛ける側、のめり込む側、かつてのめり込んでいた側――世代も立場も異なる3つの視点から、人の心を動かす“物語”の功罪を炙り出す。
「神がいないこの国で人を操るには、“物語”を使うのが一番いいんですよ」(日経BP公式サイト『イン・ザ・メガチャーチ』より)
著者紹介:朝井リョウ

【プロフィール】
朝井リョウ(あさい・りょう)。1989年、岐阜県生まれ。2009年、『桐島、部活やめるってよ』で小説すばる新人賞を受賞してデビュー。『何者』で直木賞、『世界地図の下書き』で坪田譲治文学賞、『正欲』で柴田錬三郎賞を受賞。ほかの著作に『スター』『そして誰もゆとらなくなった』『生殖記』など多数。
【ノミネート10作品(書名五十音順)】
| 書 名 | 著 者 | 出版社 |
| 暁星 | 湊かなえ | 双葉社 |
| ありか | 瀬尾まいこ | 水鈴社 |
| イン・ザ・メガチャーチ | 朝井リョウ | 日経BP/日本経済新聞出版 |
| 失われた貌 | 櫻田智也 | 新潮社 |
| エピクロスの処方箋 | 夏川草介 | 水鈴社 |
| 殺し屋の営業術 | 野宮有 | 講談社 |
| さよならジャバウォック | 伊坂幸太郎 | 双葉社 |
| 熟柿 | 佐藤正午 | KADOKAWA |
| 探偵小石は恋しない | 森バジル | 小学館 |
| PRIZE―プライズ― | 村山由佳 | 文藝春秋 |
本屋大賞
「本屋大賞」は、新刊書の書店(オンライン書店も含む)で働く書店員の投票で決定するものです。過去1年の間、書店員自身が自分で読んで「面白かった」、「お客様にも薦めたい」、「自分の店で売りたい」と思った本を選び投票します。
今回で23回目となる本屋大賞ですが、2025年12月1日(月)~2026年1月4日(日)に一次投票が行われ、全国490書店・698人の書店員が投票しました。その集計の結果、上位10作品を「2026年本屋大賞」ノミネート作品として決定。2月6日(金)~3月1日(日)まで二次投票を受け付け、その投票の結果、大賞作が決定されます。大賞は4月9日(木)に発表されます。

