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日販の「店頭売上前年比調査(6月期)」が発表されました。
これは当年・前年ともに売上データが取得できている店舗を集計対象としたもの。6月は1,806店のデータをもとに作成されています(5月は1,822店)。
大型連休の反動によって大幅ダウンとなった5月期。残念ながら6月期もトレンドを変えるまでは至らず、前年比97.0%となりました。
しかしその一方で、嬉しいニュースも。
昨年の6月期といえば、『SLAM DUNK』新装再編版の刊行スタート。これによってコミックジャンルが好調に転じ、同作は人気タイトルの新刊に引けを取らない売上を記録しました。
今回はその影響が懸念されていましたが、コミックは100.7%で前年クリア、11か月連続での前年超えとなっています。
▼コミックジャンルの店頭売上前年比推移(※クリックで拡大できます)
また、苦戦が続く書籍についても、ジャンル別に見るとビジネス書(102.5%)、学習参考書(103.3%)、児童書(102.0%)が復調しています。
雑誌ジャンルは前年比95.7%。しかし厳しいなかでも、月刊誌が健闘しています。
特に売上が大きかったのは「リンネル」8月号。付録は、ムーミンとSamansa Mos2のコラボレーションによる「北欧風デザインの保冷バッグ」3点セットでした。前年同月の発売号と比較すると、170%以上の売れ行き。発売間もないため、7月期もこの勢いは続きそうです。
また6月期は、「発売たちまち重版!」という言葉がそこかしこから聞こえたのも印象的でした。
「anan」は6月5日発売号(表紙:横浜流星)を皮切りに、以降の号も売れ行き好調。「幼稚園」7月号付録の「セブンティーンアイスじはんき」も大きな話題になり、品切れ店が続出しました。
書籍ジャンルは、昨年同時期に『新・人間革命』第30巻上巻が発売されたこともあり、文芸書が大幅な対前年マイナスとなりました。ただ、売上点数は前年比100%を超えており、売り場の動き自体はよくなっていると考えられます。
好調ジャンルのひとつであるビジネス書は、『FACTFULNESS』が再度売上を伸ばしてジャンル全体を牽引。また、4月に発売された大型新刊『Think clearly』も依然好調です。
児童書ジャンルでは『おしりたんてい』ブームが続いています。夏に向けて『ざんねんないきもの事典』シリーズも再燃中。6月27日(木)にはシリーズ第4弾『もっとざんねんないきもの事典』が発売され、7月29日(月)からはNHK Eテレにてショートアニメの放送が始まります!
7月期は、大物作家の新作が目白押し。東野圭吾さん、百田尚樹さん、宮部みゆきさん、伊坂幸太郎さん……といった人気作家の新刊が、売り場を盛り上げてくれそうです。
冒頭で触れたとおり、コミックジャンルは前年同月期に『SLAM DUNK』新装再編版の刊行が始まったほか、『ONE PIECE』の新刊発売もありました。
そのため前年超えが危ぶまれていたのですが、『約束のネバーランド』『ハイキュー!!』などのジャンプコミックスが売上を牽引し、11か月連続での前年超えを達成しています。
なお6月25日(火)には、人気少女漫画『思い、思われ、ふり、ふられ』の完結巻が発売。同作は2020年に実写&アニメでのダブル映画化が決定しています。また同日より、少女漫画の金字塔『天使なんかじゃない』の新装再編版が刊行スタート。こちらは2か月連続、全5巻での発売です。
6月期は、前半苦戦したものの、後半にかけて大きく挽回しました。この勢いを途切れさせることなく、書店店頭から話題を発信し続けていきましょう。