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連休が終わり、これから本格的に新年度が始まる人も多いのではないでしょうか。
この時期に起こりやすいのが「五月病」。無気力になったり憂鬱な気分になったりする心身の不調で、放っておくと生活に支障をきたしてしまいます。
今回は五月病対策として「大人が読んで励まされる絵本」を3つ紹介します。元気がない時でも読みやすく、大人の心にグッとくる絵本を選びました。
おじいちゃんと散歩しながらわかったこと。道ばたの小さなものにも声をかけるおじいちゃん。楽しい散歩をしながら不安なことや怖いものも知ったぼく。ぼくはこのままちゃんと大きくなれるんだろうか? 生きていくためのしなやかな強さを育む、心にしみる絵本です。
『だいじょうぶ だいじょうぶ』は、いとうひろしさんによる優しいイラストと言葉によって紡がれる名作です。
本書に登場する“ぼく”は、おじいちゃんとの散歩を通して木や動物や車や人などさまざまなものと出会い、世界をひろげていきます。
ところが“ぼく”は、新しい発見や出会いが増えるだけ「困ったことや怖いこと」にも出会うようになりました。お友達とけんかをしたり、勉強をしても報われなかったり、日常には交通事故や病気などの危険が溢れていたり……。
そんな時におじいちゃんが、おまじないのようにつぶやいた言葉が「だいじょうぶ だいじょうぶ」。この言葉を繰り返すことで“ぼく”は「世の中そんなに悪いことばかりじゃない」と気持ちが楽になるのでした。
読むと心が軽くなり、前を向いて生きていこうと思える作品です。
きこえていますか? この子の声、あの人の声、わたしの声……「どうしていそぐ」「いそいでどこいく」「ひっぱらないで」「おさないで」。
この絵本には、いまを生きるわたしたちがつい忘れがちな、とても大切なメッセージがつまっています。
本書はイラストレーター、エッセイストとして活躍する益田ミリさんが初めて手がけた絵本です。シンプルながらも心に響く益田ミリさんの文と、平澤一平さんによる独特な絵が印象的。
「はやくはやくっていわないで」からはじまる文には、読んでいて思わずハッとさせられてしまいます。
「ひとつ ひとつ ながさがちがう」
「ひとつ ひとつ じかんがちがう」
人はそれぞれ自分のペースを持っていて、出来ることと出来ないことがある。
速さや効率性が求められる現代社会で見落とされがちな「本当に大切なもの」に気づかせてくれる一冊です。
「くつはえらい えらいえらい なんでえらい?」「まいにちいっぱいあるくから~」えらいものが大集合!の楽しい絵本。読み聞かせにもぴったりです。
最後に紹介するのは、ますだゆうこさんによる『えらい えらい!』。白いオウムの案内で、いろんなものの「えらいところ=良いところ」を探していく絵本です。
「くつはえらい えらい えらいなんでえらい?」
「まいにち いっぱい あるくから えらいこっちゃ えらいこっちゃ はくしゅ~!」
「くつ」の部分が傘やカバなどに置き変わってテンポよく進んでいきます。子どもに読み聞かせする場合、「はくしゅ~!」の部分で実際にみんなで拍手をすることが多いそう。
大変ポジティブな内容で、大人でもたまには自分自身を「えらい えらい!」と褒めてもいいのではないかと思えてきます。
竹内通雅さんの活き活きとした迫力のある絵とあいまって、元気がわいてくること間違いなしです!
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絵本は子どもが読むものと思われがちですが、大人になってから読むことでその内容がより心に響く場合もあります。
元気がないときにそっと背中を押してくれる絵本。普段あまり読まない人もぜひ手に取ってみてください。