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日販の「店頭売上前年比調査(1月期)」が発表されました。
これは、当年・前年ともに売上データが取得できている店舗を集計対象としたもの。1月は1,837店のデータをもとに作成されています(12月は1,835店)。
店頭売上前年比は前月、4年9か月ぶりに100%超えを達成(100.009%)。しかし2か月連続での前年比クリアとはならず、97.7%の実績となりました。
しかしそのなかで、コミックと開発品は100%超えを達成しています。
▼2018年4月以降の推移(※クリックすると新規タブで画像が開きます)
続いて、ジャンル別の調査結果を細かく見ていきます。
DEAN & DELUCA特大デリバッグが付録の「otona MUSE」2月号が、12月期に引き続き売上を牽引しました。
これによって、前年超えとはならなかったものの、前月比+1.2ポイントと回復しています。
また女性誌と幼児誌では、大型付録のつく号で1,000円を超える価格のものが増えています。売上金額上位のタイトルを見てみると、これらの商品が売上を引っ張っているという傾向も見えてきました。
書籍は94.7%と、大きく前年割れ。前年同月に『広辞苑 第七版』が発売されたこと、『漫画 君たちはどう生きるか』が大きく売上を伸ばしたことなどが影響しています。
そんななか、樹木希林さんの言葉を過去のインタビューなどから選り抜いて収録した『一切なりゆき』が売れ行き好調で、新書が2018年8月以来、5か月ぶりに前年超え。1月末に『樹木希林 120の遺言 ~死ぬときぐらい好きにさせてよ』も発売され、書店店頭はますます盛り上がっています。
ビジネス書はあと一歩の結果となりましたが、1月11日(金)に発売された『FACTFULNESS』が大ブレイクしており、今後の動きが楽しみです。
4月19日(金)に実写映画が公開される『キングダム』や、1月にTVアニメの放送がスタートした『約束のネバーランド』の最新巻が売上を牽引。コミックジャンルは前年を上回りました。『約束のネバーランド』については、アニメ化によって新たな読者を獲得したようで、既刊の売れ行きも好調です。
コミック好調の要因はいくつか考えられますが、巻数の若いタイトルに読者がついてきていることがその一つだといわれています。
特に注目したいのは、「全国書店員が選んだおすすめコミック2019」で第1位に選ばれた『呪術廻戦』(既刊3巻)。今後の動向に期待です。
2月に入り、テレビ番組で取り上げられたタイトルが好調に動いています。新書は、前述の樹木希林さん関連書に加えて『妻のトリセツ』なども売れ行き好調。これまで男性読者が多い印象だった新書売り場に、女性読者が増えるかもしれません。
売り場・読者の動向に注目して、2月の売り場を見ていきたいと思います。