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9月に主要各社から2016年版の日記手帳が発売されました。主要8社(上位8社で出版社系手帳の95%のシェアを占めています)からの刊行点数は合計997点。前年に比べて15点増加していることからも紙の手帳市場の熱さが伝わってくる状況となっています。シルバーウィークの影響もあって売り上げが前年プラスで推移中という嬉しいニュースも!
ではまず、どんなものが売れているのかを見ていきましょう。
こちらは、9月以降現在までの手帳の売上ベスト5です。
♦第1位
男女差もさることながら、購入者の年齢層が大きく異なっていることがわかります。
併読商品を見ていて面白いことが分かりました。どちらの購入者も、昨年の2015年版を購入している方が非常に多いことは変わりません。やはり慣れ親しんだ手帳というのは年が変わっても変えづらいようです。ただ、色の選択については両者に違いが出ています。『ファミリーマンスリー』の購入者が年によって色を変えて愉しんでいる一方で、『リベルデュオ』派は浮気せずブラック!という方が多いようでした。
ではそもそも、手帳を購入している方というのはどんな層なのでしょうか? 先ほどのWINの売り上げデータから、上位400タイトルを抽出し読者全体のクラスタを見てみました。
最も多いのが50代。60%を女性が占める結果となっています。
手帳の売れ方も早期化していると言われていたり、「いやいやそんなに早くから売場を占拠しなくても」という言葉が聞こえてきたり……いったい何が正解なのか。続いて発売からの売れ方も見てみましょう。
前述した2点『ファミリーマンスリー』と『リベルデュオ』の売れ方比較をしたのが下のグラフです(赤線が『ファミリーマンスリー』、青線が『リベルデュオ』を示しています)。
昨年の実績となりますが、9月1日を1週目としてそこから25週目までで、累計売上冊数に対してどの程度を販売していくかというデータを作成してみました。似通ったグラフになっているため非常に見づらいですが、赤線で示した『ファミリーマンスリー』の方が、若干足が速いことがわかります。とはいえ、やはり勝負は11月、12月。昨年ご購入いただいたお客様に確実に商品をおすすめしていくことが大事です。
昨年の『リベルデュオ』の併読本を見ていると、年末年始に発売となった『文藝春秋』や佐伯泰英作品が多く並んでいます。佐伯泰英作品の発売日には手帳購入を促してみるのも1つの手かもしれません。ここから本格化する年末商戦。その年のトレンドを押さえた展開、紹介を心がけましょう。
※本文中で「手帳」と呼んでいるものは、全てISBNコードのついた出版社系手帳を指しています。
※「文化通信BB」第4225号―2015年11月30日(月曜日)より転載。転載にあたり一部編集を加えています。