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今回で12回を迎えた「本屋大賞」。対象は2013年12月1日から2014年11月30日までに刊行された日本の小説(オリジナルの文庫・新書も含む)。その中から、書店員が「一番売りたい」本を投票した。1次投票(580人・461書店)、10作品すべてについてのコメントを付けることが条件となっている2次投票(342人・286書店)を経て、上橋菜穂子さんの『鹿の王』が大賞に選ばれた。
大賞プレゼンターの星由妃実行委員は「閉じられた本は固まりでしかない、開かれないページはただの紙でしかない、というイギリスのことわざがある。このことわざは書店にぴったりだと思う。毎日書店にはたくさんの固まりが入荷する。この固まりを開封し、陳列するのが書店員の作業だが、パソコンや手書きなどでPOPを作り、それを見たお客様が手にしてくださることで、初めて固まりは書物になる。本日の大賞の結果を持ち帰り、本屋大賞コーナーと書店全体を盛り上げていきましょう」と会場に集まった書店員たちに呼びかけた。
昨年の受賞者の和田竜氏から上橋菜穂子氏に花束が贈られた。和田氏は上橋氏に「前年の受賞者として上橋さんに言っておくと、今年1年間はメチャクチャちやほやされ、おもしろい思いをする。是非おすすめしたいのは、全国の書店を回ること。書店員さんと話すといかに自分の作品を読んで愛してくれているかがわかる」とコメントした。
○上橋菜穂子氏受賞あいさつ
「私は子どものころから本屋さんといっしょに生きてきた。人生で初めてのアルバイトも書店員だった。本の作り手と読者との架け橋であり、本読みのプロである本屋さんが、『面白かった』と投票してくれたことが嬉しい。昨日、(2007年本屋大賞受賞の)佐藤多佳子さんにメールをし、本屋大賞の授賞式ってどんな感じと聞いたら『祭だよ』といわれた。祭であるのなら、お神輿にのってワッショイワッショイやらなきゃと思った(笑)」。
その後、『鹿の王』の手づくりPOPを持った書店員たちが上橋氏を囲み、記念撮影が行われた。
1.大賞受賞の上橋菜穂子氏(左)に星実行委員からトロフィーの授与
3.自作POPを手に上橋菜穂子氏(前列中央)を祝福する書店員のみなさん