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12月1日、2016年のトレンドをあらわす「年間ベストセラー(日販調べ)」が発表されました!
出版業界では今年も、文学賞受賞やTV番組での紹介などをきっかけに様々な本がブームになり、書店店頭を賑わせました。最近では11月11日に「ハリー・ポッター」シリーズ最新作が発売されましたね。
今年の総合ランキングはどんな顔ぶれになっているのでしょうか? さっそく見てみましょう。
2016年の上半期ベストセラーでも総合第1位を獲得した、石原慎太郎さんの『天才』が総合第1位となりました! 『天才』が発売されたのは2016年1月。作家で元政治家の石原慎太郎さんが、故・田中角栄元首相の人生を一人称形式で振り返る内容が話題になり、発売当初から売れ行き好調でした。
そんな中、4月1日放送のTBS系「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」で本書の内容に沿った特集が組まれ、石原慎太郎さん本人がゲスト出演したのをきっかけに、売上が急増。その後もTV番組などで紹介される度に売上を伸ばしました。
読者は田中角栄さんが総理大臣就任当時に20~30代だった、現在60~70代の男女が中心(日販 WIN+調べ)。人口の多い世代にヒットしたことが、今回の首位獲得に繋がったのだと思われます。また『田中角栄100の言葉』など関連書の売れ行きも好調で、売り場にコーナーを展開する書店も多く見られました。
なお『天才』の累計発行部数は、90万部を突破。今回の首位獲得ではずみをつけて、ミリオンセラー達成にまた一歩大きく前進することでしょう。
第2位を獲得した『おやすみ、ロジャー』は、行動科学者の著者によって「子どもがなぜ寝たくない気持ちになるのか」が徹底的に考慮され、制作された寝かしつけ絵本。日本では2015年11月に発売され、2016年上半期ベストセラーでも『天才』に次いで第2位を獲得しています。
「たった10分で、寝かしつけ!」というキャッチコピーが多くの方の興味をひき、多くのTV番組ではその実用性が検証されました。その結果“最強の寝かしつけ絵本”としての地位を確実なものとし、一時的なブームで終わることなく、子どもの寝かしつけに悩む母親やその親世代を中心に、現在も定番商品として売れ続けています。
購入者層は子どもの寝かしつけに悩む母親やその親世代が中心。世界でベストセラーを記録してきた『おやすみ、ロジャー』は日本でも大ヒットし、累計発行部数は77万部を突破しています。
第3位は、「ハリー・ポッター」シリーズの8番目にあたる『ハリー・ポッターと呪いの子 第一部・第二部 特別リハーサル版』。発売からまだ1か月経っていないのにこの順位とは、驚愕です。
本書は、J.K.ローリングさんが舞台演劇のために書き下ろした新作ストーリーをもとに執筆された、リハーサル用脚本の日本語版。脚本のため、小説ではなく台詞が中心であること、そして一定期間後には本公演の脚本が愛蔵版として発売されることもあり、過去のシリーズ作品と同様の売れ行きとなるかが注目されていました。しかし結果的には発売直後から爆発的に売れ、発売3日で重版が決定。累計発行部数はすでに100万部に達しています。
11月23日には新シリーズの映画「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」も公開されており、しばらくハリポタ旋風は続きそうです。
順位 | 書名 | 著者 | 出版社 |
4 | 君の膵臓をたべたい | 住野よる | 双葉社 |
5 | 嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え | 岸見一郎 古賀史健 |
ダイヤモンド社 |
6 | どんなに体がかたい人でもベターッと開脚できるようになるすごい方法 | Eiko | サンマーク出版 |
7 | 羊と鋼の森 | 宮下奈都 | 文藝春秋 |
8 | コンビニ人間 | 村田沙耶香 | 文藝春秋 |
9 | 正義の法 | 大川隆法 | 幸福の科学出版 |
10 | 新・人間革命(28) | 池田大作 | 聖教新聞社 |
第6位には『どんなに体がかたい人でもベターッと開脚できるようになるすごい方法』がランクイン。本書はヨガインストラクターのEikoさんが、4週間でベターッと開脚できるようになるためのプログラムを伝授した一冊です。
著者はYouTubeに動画も公開しており書籍刊行前から人気でしたが、分かりやすいタイトルと表紙のインパクトが功を奏してか書籍もヒット、累計発行部数は80万部を突破しています。読者は40~60代の女性が中心です(日販 WIN+調べ)。
芥川賞受賞作『コンビニ人間』は第8位にランクイン。コンビニエンスストアという身近な存在を舞台にした作品であること、著者の村田沙耶香さんが数々の受賞歴のある有名作家であるにもかかわらず、現在もコンビニエンスストアにアルバイトとして週3回勤務していることなどが話題になり、読者層はかなり幅広くなっています(日販 WIN+調べ)。
最近ではバラエティ番組「アメトーーク!」の”本屋で読書芸人”(11月10日放送)で、ピース又吉さん、オアシズ光浦さん、オードリー若林さんの3人がおすすめの5冊の中に『コンビニ人間』を選んだことから再び注目を浴び、また売上が大きく上昇。累計発行部数は50万部を突破しています。
▼『コンビニ人間』の売れ行き(日販 オープンネットワークWIN調べ)
※『君の膵臓をたべたい』『嫌われる勇気』『羊と鋼の森』の解説はこちら
▶2016年上半期で一番売れた本は『天才』に決定!「2016年上半期ベストセラー」発表
順位 | 書名 | 著者 | 出版社 |
11 | つくおき 週末まとめて作り置きレシピ | nozomi | 光文社 |
12 | 火花 | 又吉直樹 | 文藝春秋 |
13 | 超一流の雑談力 | 安田正 | 文響社 |
14 | 言ってはいけない | 橘玲 | 新潮社 |
15 | 結局、「すぐやる人」がすべてを手に入れる | 藤由達藏 | 青春出版社 |
16 | 幸せになる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え(2) | 岸見一郎 古賀史健 |
ダイヤモンド社 |
17 | 置かれた場所で咲きなさい | 渡辺和子 | 幻冬舎 |
18 | 幸福の花束 | 創価学会 | 聖教新聞社 |
19 | また、同じ夢を見ていた | 住野よる | 双葉社 |
20 | コーヒーが冷めないうちに | 川口俊和 | サンマーク出版 |
2016年の年間ベストセラーは、いかがでしたか? 年末年始はゆっくり本を読む絶好の機会。ぜひこのランキングを参考に、選んでみてくださいね。