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異動の先々で事件を呼ぶ男の知られざる過去とは?『灰色の階段 ラストラインØ』が第1位に|週間文庫ランキング(2023年3月14日調べ)

今回の文庫ランキングは、堂場瞬一さんの人気シリーズ「ラストライン」の外伝作品、『灰色の階段 ラストラインØ』が初登場で第1位となりました。主人公は、〈異動の先々で事件を呼ぶ男〉と言われる、定年退職間近のベテラン刑事・岩倉剛。彼は事件に関する異常なまでの記憶力を持ち、誤った方向に暴走しそうになる捜査本部をギリギリで引き留める「ラストライン」の担い手で、本作は若き日の岩倉の活躍を描く短篇集です。

 

著者:堂場瞬一
発売日:2023年3月
発行所:文藝春秋
価格:836円(税込)
ISBNコード:9784167920074

 

第2位は、「2021年本屋大賞」で第2位となった『お探し物は図書館まで』でした。仕事や人生に行き詰まりを感じている人たちが図書館を訪れ、不愛想だけど聞き上手な司書さんが、思いもよらない本のセレクトと可愛い付録で、彼らを後押しする物語です。

 

著者:青山美智子
発売日:2023年2月
発行所:ポプラ社
価格:814円(税込)
ISBNコード:9784591176016

 

そのほかの新刊では西條奈加さんの『わかれ縁 狸穴屋お始末日記』が第7位に初登場しました。西條さんは2021年に『心淋し川』で第164回直木賞を受賞した人情時代小説の名手で、『わかれ縁 狸穴屋お始末日記』では、江戸の離婚模様を描いています。

 

著者:西條奈加
発売日:2023年3月
発行所:文藝春秋
価格:726円(税込)
ISBNコード:9784167920081

 

注目作品は、ランキング圏外から第27位にランクアップした『ある男』。本作は、「愛したはずの夫は、まったくの別人でした――」というキャッチコピーと本書のタイトルが示す通り、「『ある男』とは、一体誰なのか?」を巡る物語です。

2022年11月に妻夫木聡さん、安藤サクラさん、窪田正孝さんらが出演する実写映画が公開され、3月10日(金)に発表された「第46回日本アカデミー賞」にて、作品賞、主演男優賞を含む8部門で最優秀賞を受賞したことで注目度が高まりました。各賞の受賞を受け、映画館にて凱旋上映されることが発表されています。

弁護士の城戸は、かつての依頼者である里枝から、「ある男」についての奇妙な相談を受ける。
宮崎に住んでいる里枝には、2歳の次男を脳腫瘍で失って、夫と別れた過去があった。長男を引き取って14年ぶりに故郷に戻ったあと、「大祐」と再婚して、新しく生まれた女の子と4人で幸せな家庭を築いていた。
ところがある日突然、「大祐」は、事故で命を落とす。悲しみにうちひしがれた一家に、「大祐」が全くの別人だという衝撃の事実がもたらされる……。

(文藝春秋公式サイト『ある男』より)


 



 

文庫売上ランキング トップ10

※日販調べ。
※トップ10のみ前回との順位比較を記載。★印は集計期間中(2023年3月6日~3月12日)に発売された新刊です。

 

第11位~第20位

 

第21位~第30位

 

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