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約100万人のユーザーを抱え、3,000万件以上の感想・レビューが投稿されている「読書メーター」。
このランキングでは、そんな読書メーターで「今注目が集まっている本」を紹介します! “次に読む一冊”を見つける参考にどうぞ。
史上最年少、選考委員満場一致で第68回江戸川乱歩賞を受賞した荒木あかねさんの『此の世の果ての殺人』が第1位でした。小惑星「テロス」が日本に衝突することが発表され、大混乱に陥った世界で起こった殺人事件。その事件を解決するために、2人の女性が“地球最後の謎解き”に挑む物語です。読書メーターユーザーからは、次のようなレビューが寄せられました。
2か月後に、隕石が地球に衝突する! そんな終末小説は、凪良作品の『滅びの前のシャングリラ』が印象に残っているが、それとは全く違う視点で、地球滅亡目前の中で起きた、連続殺人事件を解き明かしていく、シュールなミステリー。この状況下で殺人犯を捜そうとするのは、正義感なのか、諦めなのか? しかも、犯人捜しをするのが、自動車教習所に通う女性とその女性教官の2人というのも、なかなか斬新。隕石衝突のSF要素は控え気味の中、謎解きミステリーとしては、状況が二転三転する中でのミスリードで、最後まで予断を許さない展開となっている。
(ユーザー名:bunmei)
特殊設定ミステリは鮎川賞系列作家の専門分野と思っていたら、ついに乱歩賞でも出現した。人類滅亡が確定した近未来という半ばSF的な物語は多くの先行作品があるが、どこまでリアルに描けるかがフェアな謎解きを担保する鍵となる。絶望的な「此の世の果て」で発生した連続殺人の真相を追求する元刑事の先生と主人公のコンビはほとんど暴走しているが、自殺者や壊れた人のあふれる世界で最後まで人間らしく生きようと必死に駆け回る姿は魅力的で飽きさせない。殺人とその動機も極限状況下でしか起こり得ない意想外なもので、見事に一杯食わされた。
(ユーザー名:パトラッシュ)
※集計期間:2022年10月1日(土)~31日(月)
期間中の本の登録数・レビュー投稿数を集計。
第1位『此の世の果ての殺人』(荒木あかね/講談社)
第2位『そして誰もゆとらなくなった』(朝井リョウ/文藝春秋)
第3位『かんむり』(彩瀬まる/幻冬舎)
第4位『あの子とQ』(万城目学/新潮社)
第5位『いつもの木曜日』(青山美智子/宝島社)
第6位『噓つきジェンガ』(辻村深月/文藝春秋)
第7位『オメガ城の惨劇 SAIKAWA Sohei’s Last Case』(森博嗣/講談社)
第8位『キュレーターの殺人』(M・W・クレイヴン/早川書房)
第9位『若葉荘の暮らし』(畑野智美/小学館)
第10位『リバー』(奥田英朗/集英社)
第2位は、朝井リョウさんのエッセイ『そして誰もゆとらなくなった』でした。『時をかけるゆとり』『風と共にゆとりぬ』に続く第3弾にして完結編となる作品です。「修羅!腹痛との戦い」「戦慄!催眠術体験」「迷惑!十年ぶりのダンスレッスン」など、朝井さんが“一生懸命生きていたら生まれてしまった”エピソード全20編が収録されています。
怖ろしくも美しい。哀しくも愛おしい――小野不由美が描く怪談文芸『営繕かるかや怪異譚 その参』が第1位に|読書メーター 2022年9月の注目本ランキング