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約100万人のユーザーを抱え、2,800万件以上の感想・レビューが投稿されている「読書メーター」。
このランキングでは、そんな読書メーターで「今注目が集まっている本」を紹介します! “次に読む一冊”を見つける参考にどうぞ。
2022年に映画が公開予定の『ある男』が第1位でした。著者・平野啓一郎さんの小説家生活20年目の2018年に発売された長編で第70回(2018年)読売文学賞小説賞を受賞した作品です。
平野さんは『ある男』について、「『私とは何か?』という問いがあり、死生観が掘り下げられていますが、最大のテーマは愛です」と語っています。
本作は「読書メーター」と、本とコミックの情報誌「ダ・ヴィンチ」が共同で開催するレビューコンテスト「レビュアー大賞2021」の課題図書でもあり、10月のレビュー投稿が一気に増加しました。
読書メーターユーザーからは、次のようなレビューが寄せられました。
夫であったはずのその男は、全く別の人物だった…。ミステリに恋愛要素も絡め、微妙な人間模様を掘り下げています。愛することにその人の過去は必要なの? 正解のない人生の中で、幸せであったあの時期、あの瞬間。間違いなくその時こそが幸せであったはずで、そこに過去が入り込む余地はなかったはず。もし、もしもその始まりにその人が隠したいと思う過去を知っていたなら、その繋がりさえも掴むことはなかったのか…。
愛と過去。本作のテーマも、考えさせられるものでした。(ユーザー名:あさひ@WAKABA NO MIDORI TO…)
表紙に人が描かれている。頭を抱えて下を向き、とても悩んでいるみたい。でも、誰かの手助けや縁があれば、きっと前を向いて歩いていける。そんな風に思わせてくれる作品だった。いろんな人に出会い、一生懸命、自分の人生を生きる登場人物たちに、とても勇気をもらった。読みながら、大事な人たちと過ごした時間や過去の思い出を、久しぶりに振りかえる。苦労が多かったかもしれないけれど、その経験が誰かを支えられるのなら、とてもいい。自分を見つめ直したいとき。人との繋がりの大切さを、しみじみ感じたいとき。そんなときに何度も読みたい。
(ユーザー名:ノンケ女医長)
人は何をもってその存在を立証するのだろうか。戸籍か。身体か。それとも過去に残してきた足跡か。そんな問いが否応なく浮かぶ。初めて生まれた問い。繊細で緻密な言葉が紡ぎ出す彼らの感情は真っ直ぐに私の心に入り込む。そして考えさせるのだ。人の存在の不確かさを。それは里枝や城戸と同様に不安を増幅させ、動揺を誘い、愛に対する信頼をも揺るがす。だが不安の元凶となった「ある男」の存在を探す旅が、素朴だが純粋な愛を唐突に悟らせる。私は幸福だったのだと。あなたといると嬉しい。あなたがいないと寂しい。愛の原点に触れる物語だった。
(ユーザー名:きいたん)
第2位には、下村敦史さんのミステリー小説『アルテミスの涙』がランクイン。
長期入院している閉じ込め症候群(ロックドインシンドローム)の女性患者の妊娠が発覚。前代未聞の事件はマスコミに報道されて世間の知るところとなります。
寝たきりで話すことができない女性患者と、文字盤を使った”まばたき”による会話から明かされる真実とは……?
第7位の『三千円の使いかた』も「レビュアー大賞2021」の課題図書で、家族のそれぞれの状況を通して、お金についての知識が深まる小説です。
あらすじ
就職して理想の一人暮らしをはじめた美帆(貯金三十万)。結婚前は証券会社勤務だった姉・真帆(貯金六百万)。習い事に熱心で向上心の高い母・智子(貯金百万弱)。そして一千万円を貯めた祖母・琴子。御厨家の女性たちは人生の節目とピンチを乗り越えるため、お金をどう貯めて、どう使うのか? 知識が深まり、絶対「元」もとれちゃう「節約」家族小説!(中央公論新社公式サイトより)
※集計期間:2021年10月1日(金)~31日(日)。期間中の本の登録数・レビュー投稿数を集計。
第1位『ある男』(平野啓一郎/文藝春秋)
第2位『アルテミスの涙』(下村敦史/小学館)
第3位『本が紡いだ五つの奇跡』(森沢明夫/講談社)
第4位『監禁』(秋吉理香子/双葉社)
第5位『ばにらさま』(山本文緒/文藝春秋)
第6位『ガラスの海を渡る舟』(寺地はるな/PHP研究所)
第7位『三千円の使いかた』(原田ひ香/中央公論新社)
第8位『カミサマはそういない』(深緑野分/集英社)
第9位『バスクル新宿』(大崎梢/講談社)
第10位『追憶の烏』(阿部智里/文藝春秋)
・「彼は殺人犯ではないと証明する。それが、わたしの自由研究」 英米で大ベストセラーの青春ミステリが第1位:読書メーター 2021年9月の注目本ランキング