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6月1日に2021年上半期ベストセラーが発表されました(集計期間:2020年11月24日~2021年5月21日)。
今回のランキングは昨年から続く「新型コロナウイルスの感染拡大」という大きな社会情勢に加え、読者の時間の過ごし方の変化が反映されたランキングとなりました。
特徴的なのが、総合ランキングTOP20のうち、単行本フィクション(文芸作品)が5作ランクインしたことです。
2020年の年間ベストセラーでは、2020年本屋大賞受賞作『流浪の月』が総合第14位にランクインするにとどまりましたが、今回は総合第1位に第164回芥川賞受賞作『推し、燃ゆ』、第6位に2021年本屋大賞受賞作『52ヘルツのクジラたち』と、文芸作品が上位に入りました。
新型コロナウイルスの感染拡大による影響で、“おうち時間で楽しむ娯楽”として、文芸作品が選ばれるようになったのかもしれません。
第2位には「スティーブ・ジョブズはわが子になぜiPadを触らせなかったのか?」という触れ込みで話題になった『スマホ脳』がランクインしました。
スマートフォンやタブレットの普及により、大人のみならず、子どもも気軽にデバイスに触れる環境になりました。
そのせいで、常に画面を確認し、何か操作していないと落ち着かなくなる“スマホ依存症”が危惧されるように。
本書は“スマホ依存症”に警鐘を鳴らす一冊で、人体に与える影響を最新研究に基づいて解説されています。
長引く新型コロナウイルスによる不安定な世相を反映して、占い需要が増大しました。その中でも、もっとも売れたのが『星ひとみの天星術』です。
星ひとみさんは、元々はタレントとして活動していましたが、現在は、独自の運勢鑑定法「天星術」を作り上げて、占い師として活躍しています。
多くの著名人と親交が深く、ミュージシャンやアイドル、お笑い芸人など、さまざまな分野の人たちの鑑定をしていることも話題となりました。
第4位の『人は話し方が9割』は、2020年ビジネス部門、2021年上半期ビジネス部門で2連覇となりました。
コロナ禍で対面コミュニケーションの機会が減少し、WEB上での会話が増えたことを背景に、「話術」の重要性を感じたビジネスパーソンが増加したと考えられます。
第17位には『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』がランクイン。こちらも「話術」に関するものとなっています。
昨年、映画と原作漫画が大ヒットした「鬼滅の刃」関連本が続々とランクイン。第5位の『鬼滅の刃 塗絵帳』以外にも、ノベルス作品が3作ランクインしました。
また、「呪術廻戦」のノベルス作品も、第9位、第11位にランクインし、「呪術廻戦」は「鬼滅の刃」連載終了後のジャンプコミックスを背負う存在となっています。
コミック上半期ランキングのTOP5は「鬼滅の刃」「呪術廻戦」関連書が占めていて、両作品の人気の高さがうかがえます。
シリーズ10作目となる『おしりたんてい おしりたんていの こい!?』が第15位に(児童書ジャンル第1位)。
2012年に絵本『おしりたんてい』が発売されてから9年が経ち、現在では児童書ジャンルを代表する人気シリーズのひとつとして定着しています。
また、2013年にシリーズが開始された『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』も、TVアニメ化に伴い、メディアへの露出が激増し、児童書ジャンルTOP10に3作がランクインしました。
総合TOP20には入りませんでしたが、写真集ジャンルでは、アイドルグループ日向坂46のメンバー・齊藤京子さんの『とっておきの恋人』が第1位を飾りました。
第2位にも同グループのオフショット写真集『日向撮VOL.01』がランクインと、日向坂46の勢いを示す結果となりました。