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東野圭吾さんによる『ラプラスの魔女』の前日譚『魔力の胎動』が首位を堅持。第2位も前週と同じく『神様の御用人』第10巻となり、トップ10はほぼ入れ替わりのない顔ぶれとなりました。
そんななか初登場で第7位にランクインしたのが、宮本輝さんによる「流転の海」シリーズの最終9巻『野の春』。宮本さんが自身の父親をモデルに、その妻と子、3人の20年にわたる人生の営みを描いた大河小説です。
第1作『流転の海』から全9巻にわたって書かれたこのシリーズは、島田雅彦さんや佐伯一麦さん、吉本ばななさん、小川洋子さん、角田光代さんらを輩出した雑誌「海燕」(福武書店/現在は廃刊)の創刊号で連載をスタートし、その後第2部『地の星』より「新潮」(新潮社)に媒体を移して書き継がれた作品。執筆が開始されたのは宮本さんが34歳の頃で、2018年、71歳のときに単行本の最終巻が刊行。執筆にまる37年をかけた作品ということになります。
登場人物は実に1,500名、主要人物だけでも388人。これは堀井憲一郎さんの調査によるもので、堀井さんは文庫版第9巻の刊行にあわせ、主人公・松坂熊吾を中心とした系図、舞台の地図、各巻あらすじ、主要人物紹介や相関図などをまとめた『流転の海 読本』を上梓しています。
3月26日(金)に映画が公開された『騙し絵の牙』は、第9位にランクアップ。第11位には、年内のTVアニメ化が決定した『精霊幻想記』最新19巻がランクインしました。
注目は、前週から大幅にランクアップした『ビタミンF』(第37位→第23位)。文庫版は2003年発売ですが、出版元である新潮社の営業部員が再プッシュし、書店で展開されたことで、いま新たな読者を増やしています。
※日販 オープンネットワークWIN調べ。
※トップ10のみ前回との順位比較を記載。★印は集計期間中(2021年3月29日~4月4日)に発売された新刊です。
・東野圭吾『ラプラスの魔女』の前日譚、『魔力の胎動』が首位:週間ベストセラー 文庫ランキング(2021年3月30日 日販調べ)
・その他の期間の発売日はこちら(2021年5月発売予定まで公開中)