• fluct

  • 2020年に最も本が売れたのは「12月4日」、その理由は?

    2021年01月16日
    もっと見る
    古幡瑞穂(日販 マーケティング部)
    Pocket

    2020年の出版業界は、新型コロナウイルスと『鬼滅の刃』によって大きく動いた1年でした。

    巣ごもり景気によって、郊外を中心に書店への来店機会が増え、店頭売上前年比(日販POS調べ)は5月以降、前年超えの月が続きました。2020年を「最も本・雑誌が売れた日はいつだったのか」という観点で振り返ってみましょう。

     

    年間通して大きかった『鬼滅の刃』の影響

    上のグラフは、日販の日別POS売上データです(期間:2020年1月1日~12月31日/日販 オープンネットワークWIN対象店)。突出した売上を見せたのは12月4日(金)。『鬼滅の刃』最終23巻の発売日です。

    もう少し細かく見るために、月別の売上平均値との乖離を「月次売上指数」として出してみました。

    平均値が100%を超えているのは、1月、2月、3月、10月、12月。このうち値が突出していたのは、一斉休校要請後の3月(108.4%)と、12月(131.2%)でした。

    例年12月は、書店における最大の繁忙期。しかし2020年は、コミックの売れ行き好調を受けて例年以上に大きな売上を記録しました。

     

    2020年、売上がよかった日は……

    それでは、特に売上がよかったのはどんな日だったのか? ベスト10を見てみましょう。

    ※最も売れたタイトルは、日販POS店調べです
    ※★印は、その商品の発売初日です

    ※僅差のため、第10位に2日掲載しています

    トップ10(計11日)のうち、12月が約7割、また土曜日が約6割を占めています。土日に来店客数・売上が多くなるのは書店に限ったことではありませんが、ジャンプコミックスの発売日・発売翌日に当たるケースが多かったことから、より売上を伸ばしています。

    「最も売れたタイトル」はほぼジャンプコミックスに占有された形ですが、11月21日(第4位)については、祝日の影響で土曜日に「週刊少年ジャンプ」が発売され、人気コミックスを押さえて同誌がトップをとりました。

    今なおブーム冷めやらぬ『鬼滅の刃』は、2020年には第19巻~第23巻の計5冊(特装版を含めると計9冊)が発売。第20巻以降すべての巻がランキングに登場しており、なかでも最終23巻は4度も当日売上のトップを記録しています。

    特に、初の特装版発売で注目を集めていた第20巻発売時(5月13日)、そして最終23巻発売時(12月4日)は、発売初日の書店店頭のようすが大きな話題になりました。

    先ほど「12月はコミックの売れ行き好調を受け、例年以上に大きな売上を記録した」と書きましたが、23日が祝日でなくなった影響もあり、例年この時期に見られた売上の山は、その前後の土日に分散したようです。

     

    売上が悪かった日には、何があったのか?

    それでは、売上が悪かった日はいつだったのでしょう。

    これまでも地震・水害・台風など、荒天時・災害時に大きな落ち込みが見られましたが、今回も全体的な傾向は変わりません。過去の知見を生かし、閉店時間を早めるなどの措置がとられたことも、要因のひとつかと思います。

    しかしその中でも群を抜いていたのが、4月13日でした。緊急事態宣言下初の平日となったこの日は、全国的な荒天とも絡み、大きく数字を落としました。

    2021年1月、再度の緊急事態宣言が発出されました。書店の動向を見ても、1月以降は緊急事態宣言以降、これまでの勢いに陰りが見えてきています。

    今回も時短営業となる店舗が多い中、どういった影響が出てくるのか、動向を注視していきたいと思います。

     

    関連記事

    上半期、最も本が売れた日は「2019年12月28日」 その日一番売れたのは?




    Pocket

  • GoogleAd:SP記事下

  • GoogleAd:007

  • ページの先頭に戻る