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今回のランキングは、これまでと打って変わって入れ替わりの激しい内容となりました。トップ30のうち実に22点が、6月8日(月)~14日(日)に発売されたばかりの新刊です。
第1位は、佐伯泰英さんによる『新酒番船』。「居眠り磐音 決定版」シリーズの売れ行きも好調な佐伯さん、久しぶりの書き下ろしは、佐伯泰英作品を初めて読む人も気軽に手に取れる“読み切り”です。
タイトルの「新酒番船」とは、江戸時代に酒造りが発達した関西から江戸まで、その年の新酒を運ぶレースをした船のこと。ゴールは品川沖で、一番乗りした船は「惣一番」の称号を獲得し、その銘柄のお酒は1年間高値で取引されたのだといいます。
今作は、そんな実際にあった“船のレース”を題材に、海に憧れる若き主人公の冒険を描いた作品。発売にあたり佐伯さんは、「どのシリーズも十数年書き続けて結構な巻数になった。作者80歳を前に、なじみの主人公の名前を思い出せなくなった。まして脇役だと、『そんな人、このシリーズにいた』って感じだ。額にかけた眼鏡を探すように長い付き合いの主人公や脇役の名前を、既刊本をひっくり返して探して回っている。新作を書けばそんなバカげた時間の浪費はあるまいと、書いたのが『新酒番船』です。というのは半分ほんと、半分は嘘の経緯だ」というユーモアたっぷりのコメントを寄せ、さらに「あとがきにも書きましたように1年に1作のペースで単作の物語に挑戦したい、と思っています」と宣言しています。
『新酒番船』あらすじ
海次は18歳。丹波杜氏である父に倣い、灘の酒蔵・樽屋の蔵人見習となったが、海次の興味は酒造りより、新酒を江戸に運ぶ新酒番船の勇壮な競争にあった。番船に密かに乗り込む海次だったが、その胸にはもうすぐ兄と結婚してしまう幼なじみ、小雪の面影が過っていた――。海を、未知の世界を見たい。若い海次と、それを見守る小雪、ふたりが歩み出す冒険の物語。
そのほか、人気時代文庫シリーズの新刊や、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』『幼なじみが絶対に負けないラブコメ』などの人気ライトノベルシリーズ最新巻が上位にランクイン。
また、「十二国記」シリーズの小野不由美さんによるミステリ&ホラー「ゴーストハント」シリーズの文庫化がスタートし、第1巻「旧校舎怪談」・第2巻「人形の檻」がそれぞれ第14位・第22位となっています。
※日販 オープンネットワークWIN調べ。
※トップ10のみ前回との順位比較を記載。★印は集計期間中(6月8日~14日)に発売された新刊です。
・五木寛之『大河の一滴』2週連続首位 『1日10分のごほうび』が急上昇中:週間ベストセラー 文庫ランキング(2020年6月9日 日販調べ)
・その他の期間の発売日はこちら(2020年7月発売予定まで公開中)