'); }else{ document.write(''); } //-->
日販の「店頭売上前年比調査(2020年1月期)」が発表されました。
これは当年・前年ともに売上データが取得できている店舗を集計対象としたもの。1月は1,729店のデータをもとに作成されています(12月は1,731店)。
1月期の実績は、全体で前年比101.9%となりました。2019年12月期(前年比100.7%)に続き、2か月連続での前年超えです。
要因は、なんといっても『鬼滅の刃』。関連タイトルを含めるとPOS売上全体の3.5%を占めており、このコミックの好調が大きく影響しています。
そのほかのジャンルでは、総記が3か月連続、実用書が2か月連続で100%超えを記録しました。
続いて、ジャンル別の調査結果を細かく見ていきます。
雑誌は前年比95.6%。SixTONESが表紙を飾った「Myojo」3月号が売上を牽引、刀剣乱舞を特集した「BRUTUS」も大きく貢献しました。
週刊誌では「週刊少年ジャンプ」が勢いを見せており、SNSも『鬼滅の刃』最新話に対する反応で毎週賑わっています。
ここのところ苦戦が続いていたムックは、「麒麟がくる 前編」が好調なスタートを切りました。大河ドラマのムックとしては、ここ5年で最高の滑り出しとなっています。
書籍は前年比96.0%。前年超えとはならなかったものの、前月から改善傾向にあります。細かいジャンルでは、総記、実用書、ビジネス書、専門書が100%を超えました。
総記の好調は、手帳の貢献によるところが大きいです。前年に比べて定価が上がったこともありますが、1月に入ってからも売上のペースが落ちておらず、上位タイトルだけ見ても前年以上の販売数を記録しています。これは家計簿についても同様です。
実用書では、写真集、美容・健康関連本がよく動いています。写真集は、乃木坂46 山下美月さんの写真集『忘れられない人』と、田中みな実さんの写真集『Sincerely Yours…』が首位を競っている状況。
なお実用書が2か月連続で対前年100%を記録したのは、2011年10月期・11月期以来です。
コミックは前年比123.8%と、4か月連続で前年をクリアしました。
年末に発売された『ONE PIECE』第95巻が大きく売上を牽引したほか、『約束のネバーランド』第17巻なども売れています。
『鬼滅の刃』は各巻品薄の状況が続き、重版が入荷されるたびに大きく売上を伸ばしました。冒頭で「全体の3.5%を占める」といいましたが、コミックジャンルにおける影響は約14%。『鬼滅の刃』を除いたとしても、コミックは全体として好調といえるでしょう。
2月は、月のスタートとともに『鬼滅の刃』最新19巻が発売されました。まだまだ新規読者も増えており、既刊含めて売上が期待できるタイトルです。
苦戦の続く文芸書ジャンルは、『反日種族主義』のブレイクによる好転の兆しも。
今年は閏年。前年より1日多いというアドバンテージをどこまで活かせるか、期待して見ていきたいと思います。