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書店店頭で、年末年始から好調が続いています。ノンフィクションジャンルでは、『サピエンス全史』をはじめとしたユヴァル・ノア・ハラリの著書、『哲学と宗教全史』といった哲学系・歴史系の本がよく読まれています。
2月以降の店頭には、どんな本が登場するのでしょうか? 2020年1月17日現在の、ノンフィクション関係の予約リストから「2月以降に発売されるタイトル」を抽出し、予約ランキングを作成しました。
予約ランキング(2020年1月17日現在)
※タイトル・発売日等、今後変更の可能性があります
第1位『異端のすすめ 強みを武器にする生き方』(2月6日発売/橋下徹/SBクリエイティブ)
第2位『汚れた桜』(2月1日発売/毎日新聞「桜を見る会」取材班/毎日新聞出版)
第3位『死体は語る2 上野博士の法医学ノート』 (2月5日発売/上野正彦/文藝春秋)
第4位『「共に生きる」ための経済学』(6月26日発売/浜矩子/平凡社)
第5位『余話として』(2月5日発売/司馬遼太郎/文藝春秋)
第6位『絶滅野生動物事典』(2月21日発売/今泉忠明/KADOKAWA)
第7位『フィボナッチの数学』(5月21日発売/中村滋/講談社)
第8位『常勝チームを作った 最強のリーダー学』(2月7日発売/黒田剛/サンクチュアリ出版)
第9位『死ぬまで、努力』(2月10日発売/丹羽宇一郎/NHK出版)
第10位『御社のミドルが活躍できない理由(仮)』(2月17日発売/白河桃子/PHP研究所)
上位に新書が多数並ぶなか、ぐんぐん順位を上げているのが『常勝チームを作った 最強のリーダー学』。“高校サッカー界の名将”と名高い、青森山田高校の監督によるリーダー論です。
今年はオリンピックイヤーでもあるので、スポーツのノンフィクション、スピーツビジネスから名作が誕生することを期待しています。
それでは続いて、予約が入っている書籍リストから注目タイトルを紹介していきます。これからどんどん予約が増えますように!
2014年刊行の『イエス・キリストは実在したのか?』が話題になった著者の最新作。前作では「イエスはいたが、キリスト(救世主)としてのイエスは史実ではない」と説き、世の中を騒然とさせました。
その著者が「いかにして『神』は生まれ、いまの姿になったのか」という、神の進化について検討します。
非行少年との出会いを通して、「“反省以前の子ども”の存在」と「“境界認知”の人々」について考えた『ケーキの切れない非行少年たち』が売れています。
『犯罪者の心では何が起こっているのか』は、受刑者の社会復帰に手を貸した司法心理学者が「平凡だったはずの人生が崩壊し、犯罪に手を染めたとき、心の中で何が起こっていたのか」という謎に迫るノンフィクションです。
ベストセラーとなった『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』『紙つなげ!彼らが本の紙を造っている』に続いて著者が取り組んだのは、理想の死の迎え方。「看取りのプロフェッショナル」である友人が癌に罹患し、最期の日々をともに過ごすことで見えてきた〈死への向き合い方〉とは、どんなものだったのでしょう。
終活をブームとして消費するのではなく、自身や家族の終末期について、じっくり考えてみたくなるノンフィクションです。
著者・山田雄司さんは忍者研究の第一人者で、これまで数多くの著書を出版されています。アニメの人気もともなって、忍者ブームは世界的なものになりました。
2017年には三重大学に「国際忍者研究センター」が設立され、同センターからは、忍者研究の成果が世界へ向けて発信されているのだそうです。本書は、三重大学の研究者たちが読売新聞(伊賀・三重版)に連載していたシリーズを一冊にまとめたもの。忍者ファンは注目です!
著者はアメリカの進化学者、デイヴィッド・スローン・ウィルソン。2009年刊行の『みんなの進化論』も話題になりました。
「昆虫や動物に人間も学ぼう!」「残念な失敗にも学ぼう!」といったテーマの本は、子どもたちにも人気。こちらの本では、進化生物学の最前線の知識から、人間社会や経済活動のメカニズムを考えます。
今の社会が抱える課題の解決方法も見えてくるかも。
暖冬とはいえ、まだまだ寒い日が続きます。長い夜にはじっくり読書をお楽しみください。
※「HONZ」で2020年1月20日に公開された記事に、一部編集を加えています。