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落ち着いて住み心地のよい住宅にしたい、高齢になった両親が住みやすい空間にしたい、外壁を自分の好きな色にしたい……。依頼する人によって十人十色の理由がある「リフォーム」では何に気を付ければいいのでしょうか?
6月28日(金)、あさ出版から『いいリフォームは「素材」と「業者」で決まる』が発売されました。
本書は2018年に発売された『いい住まいは「間取り」と「素材」で決まる』の好評を受けて書かれた「住まい」づくりの指南書第2弾。
工務店・クボデラ株式会社の社長・窪寺伸浩さんが、私たちが満足できる住まいづくりの手助けをする本になっています。
窪寺さんの前著『いい住まいは「間取り」と「素材」で決まる』では新築について書かれていましたが、今回はなぜリフォームを扱うのでしょうか。
一つには、今住んでいる家や中古の住宅をリフォームして、住環境を良くするという選択を取る人が増えていることが挙げられます。
国内の経済状況が悪化する中、気に入った地域に土地を買い、家を建てるというのは金銭的に余裕がある人に限られてくると窪寺さんは言います。特に都内では土地付き新築一戸建てを建てることは、あまり現実的ではありません。
しかしリフォームは、一から建てる新築住宅と比べると自由度はありませんが、比較的安価で住まいのアップデートが可能です。
「リフォーム」の種類は大きく分けて2つあります。
・「ハード」面……機能性や構造的な問題を解決する
・「ソフト」面……住む人の個性や生活環境を整える
例えば、耐震補強の工事はハード面、高齢者のために手すりなどを設置する工事はソフト面のリフォームです。
リフォームの需要が増えている中、依頼人は何に気を付ければいいのか。満足いく住まいづくりには「素材」と「業者」が大事だと窪寺さんは言います。
「リフォーム業者にとっての売りたい住宅=居住者が満足する住宅」ではありません。リフォームをするにあたって耐震工事やシステムキッチンを入れるなどの「ハード」面は満たされて当然、重要なのは「住みやすい」住環境をつくる「ソフト」面だと窪寺さんは述べます。
「ソフト面」でのリフォームには「素材」、中でも本書では「木材」を重要視しています。一部のリフォーム会社は「値段が高い」、「木は曲がる」、「木材は燃える」とさまざまな理由を付けて「木材」の使用を避けようとしますが、部屋の一部に木材を使用するだけで住環境は大きく変わります。
一つは部屋の中の温度。コンクリートのみの部屋と比べると、木材を使用した部屋は温度が一定に保たれ、住みやすい環境になります。
また、木材には脳や身体へのリラックス効果も期待できます。千葉大学の宮崎良文教授の研究「木の快適性を科学的に検証する」では、木を触る、香ることで副交感神経が優位になる(=リラックスしている)ことが実証されています。
リフォームは、工賃が1500万円以下など一定の条件下であれば建築士の資格が必要ありません。
そのため大手のハウスメーカーから工務店、デザイナー会社などさまざまな会社、業者がリフォームを手掛けるようになりました。住民にとっては一生に何度とないチャンスの中、満足のいく住まいのためには慎重な業者選びが必要です。「ソフト面」で依頼人に寄り添うことは一つの基準となります。
住まいに自分の人生を合わせるのではなく、自分の人生に住まいを合わせてつくっていくこと。このことこそが、最大の鍵であり、そのためにパートナーとしての業者を選んでいくことが大事です。
(『いいリフォームは「素材」と「業者」で決まる』p.197より)
業者選びでは、そのリフォーム業者のルーツが何なのかを知ることが大事です。多種多様な業者が参入しているリフォームの世界で、元が水道屋なのか、ペンキ屋なのか、自分の得意分野が分かっている業者は信頼がおける業者といえます。
住む人にとって、リフォームは一大イベントです。お金を払って終わりではなく、本書の情報を参考にしながら満足できる住まいづくりを目指してみませんか?