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2015年、又吉直樹さんなど新たな作家が登場した一方で、惜しまれつつこの世を去った作家もいらっしゃいました。そのうちの一人に、水木しげるさんを思い浮かべる方も多いかと思います。妖怪漫画の第一人者であり、従軍体験を描いていたことでも知られていますね。
そんな水木しげるさんの代表作の一つが『ゲゲゲの鬼太郎』。この漫画に登場する妖怪をモチーフにした町づくりが、水木しげるさんの故郷・鳥取県境港市で行なわれていることは広く知られたところですが、ここに「妖怪神社」という神社があることはご存じですか?
なんとも変わった名前ですが、ここで祀られているのは文字通り“妖怪”。ご利益についても、神力ではなく妖力によって授けられるようです。目玉おやじの手水舎や、一反木綿の鳥居など見どころも満載。水木しげるさん自ら入魂されたというご神体があるのもポイントです。
日本全国には、ほかにも珍しい神社が存在します。
妖怪神社と少し似ていますが、たとえば鬼(鬼神)を祀った神社。これは青森県弘前市(鬼神社)や埼玉県嵐山町(鬼鎮神社)、福岡県添田町(鬼神社)、大分県大分市(鬼神社)にそれぞれ鎮座しているようです。弘前の鬼神社では、狛犬のみならず「狛魚」ともいうべき不思議な像が見られます。これは鬼とどう繋がりがあるのか……(謎です)。一方の鬼鎮神社では、節分の際に「福は内、鬼は内、悪魔外」という掛け声が聞かれるそうです。鬼も大切にされているのですね。
そして鬼といえば、それを退治した桃太郎の存在も忘れてはいけません。そう、「桃太郎神社」というのも実はあったりします。桃太郎伝説はいくつかの地域に伝承されているのですが、そのうち愛知県犬山市と岡山県高梁市、香川県高松市でこの神社を見ることができます。特に犬山のそれは独特にして強烈な印象の造りになっており、桃太郎はもちろんのこと、犬、猿、雉にいたるまで、凛々しく立ち並んでいたりバンザイをしたり、また宝物を満載した荷車を曳いて凱旋していたりと、面白い像をあちこちで見ることができるのです。
もちろん鬼の像もあって、泣き鬼や四つ這い鬼など、いろんな恰好で域内に配置されています。そして極み付きは、なんといっても桃型の鳥居。おそらく全国でもここでしか目にできないのではないでしょうか。ちなみに先の鬼を祀った神社では、桃太郎の話題は厳禁ですよ。
桃太郎伝説とは関係ありませんが、全国には犬、猿、雉の名を冠した神社や、はたまた猫の神社なども存在しています。一部ではペットへのご利益があったりもするので、興味のある方はぜひ探してみてください。またあるいは、そういった動物を神使としている神社も数多く見受けられます。
特に2016年は申年ですので、猿に縁のある神社に詣でるのも一つの手ではないでしょうか。有名なところでは、日吉(日枝)神社が挙げられます。ここの神使の猿は神猿(まさる)と呼ばれ、“魔・去る”に通じるところから厄除け・方除けの信仰を集めてきました。また猿は“えん”と読めるところから、縁結びにもご利益があるとか。
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ここまで全国のユニークな神社を紹介してきましたが、いかがでしたか? 伊勢神宮や出雲大社など有名な神社もありますし、毎年初詣は決まった神社に行く方も多いと思いますが、ぜひ少し足を伸ばして8“少し変わった神社”も探訪してみてくださいね。