'); }else{ document.write(''); } //-->
突然ですが、あなたはどんな性格ですか?
臆病、意地っ張り、せっかち、嫉妬深い、自己中心的、無責任……。ほとんどの人が、自分の性格についてなんらかの認識を持っていると思われます。
ところが自分が信じ込んでいるその「性格」が、実は存在しないものだとしたら――?
先日発売された、認知科学者・苫米地博士による著書『「性格」のカラクリ』は、人々がいだきがちな「性格」に関する思い込みを一新する本です。
「性格」とは人が生まれながらにして持ち合わせているものであり、その人の行動を左右しているもの、そんなイメージを抱いている人は多いのではないでしょうか。
しかし苫米地博士は「個人に特有の性格などない」といいます。
たとえば、楽観的にものを考える、よく笑う、よく話すといった傾向をもとに「明るい性格だ」と判断する場合があると思いますが、実はそうした言動は、生まれつき持ち合わせている性質ではないということです。
みなさんが「性格」の存在を信じているのは、物心ついたときから、親や学校の先生に「この子は明るい性格だ」「真面目で責任感の強い性格だ」と言われて育ち、テレビや本、雑誌などで、「性格」という言葉が当たり前のように使われているのを見聞きしているからにすぎません。
(本書 p.16)
したがって私たちが「性格」だと思い込んでいるものは、脳が後天的に獲得した「認識のパターン」に基づいた「思考や選択、行動の傾向」にすぎないのです。
苫米地博士はこの「認識のパターン」を「ブリーフシステム」と呼び、人の選択や行動を決定付けるものとして詳しく説明しています。
「性格」の成り立ちや仕組みについて丁寧に解説がなされているだけでなく、その知識をどう役立てるかというところまで触れているのが本書の特徴。
例えば苫米地博士は、性格とは対人関係における「戦略」であるという見方をしており、ひいては性格で悩んでいる状態とは、他人に自分の人格をコントロールされている状態であるとも述べています。
ほかにも「誰かの『性格』について話すことは、自己紹介にほかならない」「脳の『サボり』が、自己イメージを固定化する」といった考察がなされている本書。
性格にまつわる悩みを解決するきっかけになるかもしれません。興味のある人はぜひお手に取ってみてください。
【目次抜粋】
1 「性格」とは何か
・誰かの「性格」について話すことは、自己紹介にほかならない ほか2 「性格」についての悩みを、本気で解決する方法
・「性格」の正体を知ることで、自分や他人のありのままの姿が見えてくる
・脳の「サボり」が、自己イメージを固定化する ほか3 なりたい自分になる具体的な道筋
・「性格」を変えるうえで、なぜ「ゴールの設定」が効果的なのか
・「性格を変えたい人」は、「本当は変わりたくない人」である ほか4 日本人の「性格」は、こうしてつくられた
・日本人の「国民性」は、儒教によって作られた
・「優柔不断」「自己主張しない」は、むしろ美徳 ほか