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11月1日は、犬の日。犬の鳴き声である「ワン(1)ワン(1)ワン(1)」にちなみ制定されました。犬についての知識を身につけ、犬をかわいがる日とされています。
今回は、そんな「犬」に関する基礎知識をご紹介します。
「犬と暮らしたい」と願っている人は、約4人に1人という調査結果があります。
ところが、ペットショップにはかわいい赤ちゃん犬がいるけれど、高い価格に驚いてしまったとか、保護犬を迎えたいけれど初めて飼うにはハードルが高いなど、一歩が踏み出せない人もいるでしょう。
そこで、書籍『犬が伝えたかったこと』の著者で、ドッグカウンセラーの第一人者でもある三浦健太さんに、犬を迎える前に知っておきたいことを教えていただきました。
犬と暮らしたいと思う人が最初に訪れるのは、まずはペットショップでしょう。
現在、日本には約160種類の犬種がいるといわれています。たまたま通りかかったペットショップにすべての犬がいるわけではありませんが、代表的な犬種の子犬が並んでいます。
近年は、犬の価格も上昇を続け、一昔前に比べるとかなり高額になりつつあります。初めて犬を買う人が知っておかなければならないのは、犬の価格はその犬種、体型、毛色によって決められていて、性格や飼いやすさといった条件はまったく反映されていないということです。
純血種の場合は、専門団体が決めたスタンダードと呼ばれる体型や色に近い犬ほど高い価格がつけられます。両親がドッグショーなどで優秀な成績を収めた犬の子であれば、価格も高くなります。
ところが、たまにチャンピオンの子を高い価格で買ったのに、まったく言うことを聞かないと嘆く人もいます。
価格と飼いやすさは、まったく別の話。犬は体型や毛並みの美しさは予想できますが、価格が高ければ飼いやすい、というわけではないことを知っておく必要があります。
ペットショップでの購入で気をつけておきたいのは、幼い赤ちゃん犬についてです。確かに赤ちゃん犬は愛らしく、見ているだけで癒やされますが、母犬が子犬に世の中の協調性を教えるには、生後120日以上かかると言われています。
ですから、犬が他の犬と仲良くできるかどうかがわかるのは、本当は母犬の元で生後4ヶ月以上経過したころなのです。
ペットショップは誰もが「かわいい!」と思ってくれる赤ちゃん犬を店頭に置きますので、なかなか4ヶ月を超えた犬に出会うチャンスがないというのが現実です。もし、ペットショップ等で幼い子犬を買われる方は、母犬に代わって犬の社会協調性を教える必要が出てくるのです。
では、保護犬はどうでしょうか。
20年前には犬の年間殺処分は約40万匹でしたが、現在は1万匹にまで減少してきています(環境省自然環境局データより)。それでも、何らかの事情で飼えなくなった犬が保護され、場合によっては殺処分という悲しい道をたどっています。ですから、保護犬を引き取る人が増えることは、動物愛護の面からもすすめられることです。
保護犬だから飼いづらいとか、危険などということはありません。不安であれば、ボランティアなどによる一時預かりを経て、社会性を取り戻した保護犬を引き取ることもできます。
犬は人の生活を大きく変えます。
たとえば健康面。ある獣医学の先生の研究によると、犬を飼っていない人は、飼っている人に比べて、症状の軽い病気で通院する率が1.75倍も上回るといいます。日本の保険医療に換算すると、約4兆円もの削減。国の財源を助ける、経済的なメリットも認められているのです。
また、アメリカでは受刑者の精神的リハビリとして犬の飼育をさせています。西海岸の女性刑務所では、再犯率が8割から2割へ激減したという驚きの報告も。さらに、独居高齢者や登校拒否児の心の健康維持にも効果があるそうです。
犬と暮らすことで、人は心も身体も豊かになります。
ふと寂しい気持ちになったとき、やるせないことがあったとき、『犬が伝えたかったこと』を読んでみてください。犬が与えてくれる無償の愛に触れ、ひたむきに生きる素晴らしさを思い出してもらえるはずです。
※本記事は、サンクチュアリ出版WEBマガジンに2017年11月20日に掲載されたものです。
※この記事の内容は掲載当時のものです。