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  • たった1日で4万いいね!獲得 人間関係の悩みを描いたマンガ『パフェねこ』誕生秘話

    2018年08月13日
    くらす
    ほんのひきだし編集部
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    自信のなさは、ときに相手を否定することに繋がる


    運命とも呼べる縁があり、初の著書『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』を出版したJamさん。表題作はTwitterで話題になったマンガを書籍用に描き直したものだが、掲載マンガの多くは今回の出版に向けて描き下ろしたものだという。

    「私が実際に悩んでいたことや、知り合いから相談された話をベースにして描きました。キャラクターは特徴がないほうが感情移入してもらいやすいので、できるだけシンプルに記号的にしています」

    たとえば、「人から褒められても、素直に受け取れない」という章がある。これはJamさんの悩みを描いた作品だ。Jamさんは悩みを人に相談できず、自分で抱え込んで消化しようとしてしまうタイプ。自信がなかなか持てず、自分なりに納得して出した作品であっても、世の中に出たあとに人と比べて自信を失うことが多かったという。

    あるミュージシャンのCDのジャケットデザインを担当していたJamさんだったが、毎回自分のデザインに自信が持てずにいたJamさんに向かって、彼の放った言葉が衝撃的だった。「過剰な謙遜をするのは、褒めてくれた人に『お前は見る目がない』と言っているのと同じ。そんなときは『ありがとう』でいいんじゃない?」。謙遜のしすぎは相手に対して失礼だったのだと気づき、まさに目から鱗が落ちるようだったという。

    「自信を持ちすぎて天狗になるのもちょっと違う。フリーで仕事をしているとなおさらそう思います。だから、『相手のために自信を持つ』と考えるといいんじゃないかな。そうすれば、過剰に謙遜することも天狗になることもなく、バランスよく生きられる。彼の言葉がきっかけでそう思うようになりました」

     

    現代人特有の、SNSでのモヤモヤ

    この本には、SNSが原因のモヤモヤについて描かれたマンガが多く掲載されている。四六時中SNSで誰かと繋がっている現代人にとって、「あるある!」「わかる!」と共感してしまう内容ばかりだ。

    「SNSがなかった時代は、今よりも個人のプライバシーがありました。その分『人は人、自分は自分』と割り切れる部分も大きかった。現代は、誰もが自分を自由にオープンにできる代わりに、思うようにいかないことも増えましたよね」

    現在3万人近くのTwitterフォロワーを抱えるJamさんも、フォロワーが増えるにつれてSNSならではのトラブルを経験するようになったという。

    「不特定多数の方が見てくださっているので、中には心ないコメントをする人もいます。一度、ダイレクトメッセージに真面目に返信してしまったことがあったのですが、そうしたら変に絡まれて……。それ以来、悪意のあるコメントは気にしないようにしています。あと、知人から教わった回避策としては、フォロワーさん全員に見えるコメント欄で『ありがとうございます!』『勉強させていただきます!』と返すのも有効なのだとか。するともうなにも言ってこなくなるし、アカウント自体を消して逃げてしまう人も多いそうですよ」

    Twitterで絡まれにくくなるコツも紹介していただいた。

    「あと、これも教わったことなんですが、私のTwitterはずっと作品をアップしているわけじゃなくて、世間話や気になっていることなどを気ままにツイートしています。こうやって所々に関係ないことを挟むと、作品や主張に対して変に絡んでくる人も減るよと教わって、実際に減りました」

     

    自分の悩みを客観視できるような場所を提供したい


    絵と文章が好バランスで構成された『パフェねこ』本。文章を読むのが苦手でも、疲れているときでも、ゆるく読めて心がすっと軽くなる一冊だ。Jamさんの狙いはまさにここにある。

    「ハードルの高い本にはしたくなかったんです。心が疲れているときって、本格的な心理学の本は買いにくいですよね。『人に見られたらどうしよう』とか、中身を読んで『本当に病気なのかもしれない』とか思ったり。でもマンガ仕立てだったら手に取りやすいし、『ねこがかわいいから買った』って言い訳もできる。書店でもコミックの棚に置いていただけるようにお願いしました。もし自己啓発の棚に置いてあっても、『これ、ねこ啓発だから大丈夫!』と言いたい(笑)」

    今では自分の好きなことが70〜80%できているというJamさん。今後はマンガやペン画の仕事をもっと増やしていきたいとのこと。

    「ペン画は、描きたいものが降ってこないと描けません。クリアな気持ちとまとまった時間があるときに限られてしまいます。なにか心に突っかかることがあるときは、マンガが向いているんですよ。描いているうちに自分の中で答えが出て、モヤモヤが晴れることもよくあります。マンガとペン画、どっちもバランスよく続けていきたいです」

    マンガを描いていて見つけた自分なりの答えは、あえて作中には描かないようにしているという。人から相談を受けているうちに自分の考えが整理されるのと同じように、マンガを読んでいるうちに自分の悩みを客観視して考えられるような、そんな場所を提供できたらとJamさんは語る。

    悩みがちな人へ

    最後に、この本を手に取ってくれた方や悩みを抱えている方へ、エールのメッセージをいただいた。

    「悩みがちな人は、真面目な人。真剣に考えすぎるとループから抜け出せなくなるので、なんでもいいから楽しいことを見つけて、そっちに没頭することが大事だと思います。そのためにも、ぜひ自分の好きなことを追求してください。昔、尊敬するフリーデザイナーに『どうやって仕事を取っているんですか?』と聞いたら、『好きなことだけやっている。そうしたら好きな仕事が入ってくるようになった』と言われて、なるほどと思いました。一歩踏み出すには不安もありますが、自分がなにを好きかがわからなくなるほうが辛いですから」

    「フリーになって9年、運でやってきた」。そう言い切るJamさんは、紛れもなく「好きなこと」を追求して道が拓けた一人。『パフェねこ』シリーズをはじめ、今後の活動から目が離せない。

    多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。
    著者:Jam 名越康文
    発売日:2018年07月
    発行所:サンクチュアリ出版
    価格:1,210円(税込)
    ISBNコード:9784801400535

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    ※本記事は、サンクチュアリ出版WEBマガジンに2018年7月31日に掲載されたものです。
    ※この記事の内容は掲載当時のものです。 




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