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「普段は気まぐれなのに、泣いている時にそっと寄り添って顔をなめてくれた」
「悪さをすると、罪悪感があるのか飼い主から目をそらす」
そんなペットとのほっこりエピソードが、実は人間の“都合のいい思い込み”にすぎないかもしれない……!?
気になる〈ペットの本音〉を収録した、『マンガでわかる猫のきもち』『マンガでわかる犬のきもち』が今話題です。
今回はそんな2冊について、出版元である大泉書店の方にお話を伺いました。
ちなみに本書の編集を担当した植村さん(写真左)は10年以上三毛猫を飼っている「猫派」、営業部の大沼さん(写真右)は実家で3代続けて柴犬を飼っていた「犬派」だそうです。
(左から)
大泉書店 出版部 植村百合さん
同 営業部 課長 大沼宏彰さん
――まずは『マンガでわかる猫のきもち』『犬のきもち』刊行のきっかけを教えてください。
植村:世の中に“猫のきもち”をテーマにした本がたくさんあることからもわかるように、猫を飼っている方は猫のことを知りたいという気持ちがとても強いんです。猫は単独行動をする動物なので、社会生活を営む人間とは根本的に違っています。このミステリアスさが猫の魅力ではあるのですが、それゆえ「うちの猫の気持ちを知りたい」と思っている飼い主さんは多いと感じていました。
そして“謎多き存在”として猫が愛される一方で、犬には比較的「わかりやすい」というイメージを抱いている方が多いと思います。実際に私も、今さら「犬の気持ちを知りたい」というニーズはないんじゃないかと思っていました。でも調べてみると、従順で実験しやすい動物だけに毎年新しい研究が行なわれていて、新事実が次々と発見されているようなんです。「これは面白い!」と思い、シリーズ続刊として『マンガでわかる犬のきもち』を作ることにしたんです。
――これまでの関連本との違いは、どこにあるんでしょう?
植村:類書の焼き直しにならないよう、『マンガでわかる猫のきもち』『犬のきもち』には、まだ世間に知られていない猫と犬の最新情報を詰め込みました。監修をお願いしたのは、『ざんねんないきもの事典』でも知られる動物学者の今泉忠明さんです。今泉先生の知名度が抜群なので、発売時の書店さんからの反応もよかったですね。
もう一つの特徴は、漫画(右ページ)とそのエピソードにまつわる生態の解説(左ページ)をセットにして、1つのテーマを見開きで完結させている点です。ちょっとした時間に気軽に読めて、内容がスッと理解できるよう、情報量やデザインにもこだわりました。
――右ページの漫画と、左ページの解説にギャップがあるのが面白いですよね。漫画でほっこりした後、解説を読んでガックリさせられるというか(笑)。
植村:『マンガでわかる猫のきもち』は特にそうですよね(笑)。たとえば「飼い主が泣いている時、猫が涙をなめてくれた」というエピソード。飼い主が「私のことをなぐさめてくれている!」と感動するところで漫画は終わっているんですが、解説では「猫になぐさめる気はない」「水分を摂っていただけ」とバッサリ。人間は理想や願望をペットに投影しがちな部分がありますが、ここまで容赦なく事実を突きつけられるというのは、なかなか衝撃的なんじゃないかなと思います。
ただ、「猫の奴隷」を自認していらっしゃる愛猫家の皆さんには、そんな落差もむしろ大変喜んでいただけているようですよ(笑)。
――ねこまきさん(代表作:『まめねこ』『ねことじいちゃん』)の漫画が、その落差をさらに広げているように思います。
植村:『ねことじいちゃん』の鉛筆に水彩画のタッチがとても素敵だったので、今回もそのタッチでお願いしました。ねこまきさんらしい、くすっと笑えて、その後にじんわり胸があたたかくなるような漫画を描いていただきました。ここだけ読んでも満足できますが、やはり解説も味わっていただきたいですね。