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  • 絆は緩めがちょうどいい。「わかりあえなさの自然さ」がしみる親子の往復書簡【総合4.2】

    2020年09月26日
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    街場の親子論
    著者:内田樹 内田るん
    発売日:2020年06月
    発行所:中央公論新社
    価格:990円(税込)
    ISBNコード:9784121506900

     

    『街場の親子論』の要点

    1.どんなに親しい間柄でも100%の理解、共感が成り立つことはあり得ない。家族の間に秘密があるのも当たり前だ。「家族は心の底から理解し共感し合うべきだ」という前提から話を始めるよりも、家族関係の合格点を低めに設定しておくくらいがちょうどいい。

    2.家族でも、友人関係でも、「共感できないけれど、一緒にいて楽しい」という方が人間同士のかかわりとしてはずっと自然だし、居心地が良い。

    3.緊密な家庭内合意形成の必要はなく、1人ひとりがどんなことを考えていてもいい。理解も共感もなくても、人は支え合うことができる。

     

    『街場の親子論』レビュー

    親子はこうあるべきだと主張する考え方には様々なものがある。しかし、親子、家族といえども、1人の人間と人間が向き合う関係であることには変わりない。1人ひとりの人間のあり方が違うならば、それぞれの人間との結びつき方も変わるはずだ。だから、親子関係の絶対の真理となる唯一の「正解」などない。

    本書において父親・内田樹と娘・内田るんは、往復書簡を重ねる中で、手探りで親子関係の「正解」を探していく。しかし、どうやらそのようなものはないらしいことに気づく。そもそも、人間は自分で自分のことを完全にわかっているわけではない。他の人から言われて気づく自分の姿もある。父と娘は往復書簡という形でつづられるお互いの言葉から、自分では気づかなかった自分自身の姿を見つけていく。父にとっての娘、娘にとっての父という「他者」との対話を通して、今まで知らなかった娘の、父親の思いに気づかされることもたくさんあったようだ。

    本書でも述べられているように、親子関係は完璧でなくても良いし、理解できない部分や考えが違う部分もある。それを前提とするくらいの方が、ちょうど良い親子関係を築けるのかもしれない。問題があっても、失敗しても、それも含めて受け入れていくような向き合い方を、親として、子として、考えていけるようになるのではないだろうか。

    そして、それはすべての他者に開いてゆくことのできる視点である。

    『街場の親子論』のもっと詳しい要約はこちらで公開中! 〉〉

     

    『街場の親子論』が気になる方におすすめ

    親子の手帖
    著者:鳥羽和久
    発売日:2018年03月
    発行所:鳥影社
    価格:1,320円(税込)
    ISBNコード:9784862656629

     




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