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9月10日(木)に発売された『いつかきっと笑顔になれる~捨て犬・未来15歳~』は、累計40万部を突破する児童書「捨て犬・未来」シリーズ初のフォトエッセイです。
さまざまな表情を見せる未来の写真と、未来とふれ合った子どもたちとの感動エピソードがつまったハートフルな本書。
コロナ禍の巣ごもり需要でペットを飼う人が増えている一方、飼育放棄による保護動物の増加も問題視されている中、「命の重さ」についてあらためて考えさせられるきっかけとなる1冊です。
本書に登場する柴犬・未来は、生後1~2か月頃に人間から虐待を受け、捨てられていました。子どもに保護されて動物愛護センターに収容されますが、殺処分が決まってしまいます。しかし、殺処分の前日に奇跡的に保護ボランティアに救われ、著者・今西乃子さんの家族になりました。
「亡くなっていったすべての命の分まで未来を幸せに生きてほしい」
そんな願いを込めて、子犬は「未来」と名付けられました。
最初は人に怯えていた未来ですが、人と接していくうちに徐々に人を再び信じられるようになり、人との絆をつくっていけるようになりました。
子どもに保護された経験からか、特に子どもが大好きな未来。やがて、「命の大切さ」を伝えるため、未来と今西さんは小・中学校で「命の授業」という活動をするようになります。
生後1歳で学校デビューした未来はその後、現在に至るまで約100か所以上の施設を訪れ、延べ2万人を超える子どもたちとふれ合ってきました。
“未来ちゃんは虐待されて捨てられたのに、人間に復讐しない。仕返ししないで、私たちとふれあうことができるなんてすごいね”
“やられたらやり返すより、仲良くしたほうが幸せだよね。これって人間の戦争も同じ。やったらやり返すじゃあ誰も幸せになれないよ”
『いつかきっと笑顔になれる~捨て犬・未来15歳~』P.26より
「命の授業」を通して実際に未来とふれ合った子どもたちは、未来がその小さな体で伝えようとしているメッセージを素直に受け取ります。
そして、その子どもたちの真っ直ぐな感想は、大人たちが忘れかけている大切なことを思い出させてくれます。
そんな未来も今年で15歳。犬の寿命は15歳前後といわれている中、未来は現在も元気に活動中です。今後も「命の授業」を求める声に応じて、未来は“小さな先生”となってメッセージを伝え続けます。
本書に収録されている愛くるしい未来の写真と、はっとさせられるような強くやさしいメッセージは、コロナ禍でイライラモヤモヤしがちな心をほぐしてくれます。
犬好きの人はもちろん、最近ちょっとお疲れ気味の大人たちにもそっと寄り添ってくれる1冊です。