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チョコレートの読み物としては前代未聞(?)の図鑑タイプの本書。まるで、大きくて分厚い本物のチョコレートにも見えます。
本書には、チョコレートの歴史に始まり、赤道地帯で栽培されているカカオの生育方法、カカオ豆の種類、チョコレートの味わい方、保存方法、チョコレートのレシピなど、チョコレートに関するあらゆる情報が載っています。
チョコレートは何千年も昔、飲み物として親しまれていました。古代の「飲むチョコレート」は、挽いたカカオ豆と水とコーンミールを混ぜ、バニラやトウガラシ、香りの良い花などで風味づけをした、苦くてスパイシーな飲み物でした。
カカオは何世紀にもわたり「国際商品」として取引されてきました。
これは、産地や品質を問わず、一定価格で売買される商品のことです。国際取引には多くの人々が連鎖的に関わるため、カカオ豆の利益は、仲買人や加工業者に吸い上げられ、生産者が受け取る対価はごくわずかしか残らないことが現在もほとんどです。
赤道地帯にひろがる、世界各国のカカオ産地について紹介します。
エクアドルは、上質な風味のカカオが収穫できる国として知られていて、エクアドル原産のアリバ種は、果実と花々の繊細な香りが特徴の高級品種です。
産地によって、果実のような香りで酸味の強いカカオもあれば、コーヒーのような苦味をもつカカオもあり、カカオの違いを楽しむことが、チョコレートの新しい楽しみ方として世界中で流行しています。
お気に入りのチョコレートに出会ったら、この産地のページも開いてみてください。
チョコレートづくりは温度管理が命です。正しいテンパリング方法を覚えれば、チョコレートを艶よく美しく仕上げることができ、さらに日持ちも良くなります。
家庭でテンパリングを行なうなら、チョコレートを湯煎で溶かしたあとに冷まし、ドライヤーで再び温める方法がベストです。
定番のトリュフやケーキはもちろん、パスタに使える驚きのレシピを含む全24種を収載しています。
さらに本書では、生のカカオ豆から板チョコを作る「ビーントゥバー」のレシピも紹介されています。
カカオ豆を選び、焙煎し、チョコレートが出来上がるまでの工程を、ひとつのブランドやひとりの作り手が一貫して行なう「ビーントゥバー」は、ひとつの産地のカカオ豆から作られることが多いため、一般的なチョコレートに比べて、カカオそのものの風味をダイレクトに味わうことができます。
おいしさの向こう側を知ることで、もっとチョコレートが好きになることまちがいなし! 色々な角度からチョコレートを楽しめる一冊です。