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1.自分や他者の心理状態や状況に気づいているという「気づき」と、自分や人のあるがままの状況を受け入れる「受容性」が高いタイプの人はストレスに強い。「気づき」も「受容性」も、「今ここにあること」に集中するマインドフルネスの考え方によって高めることができる。
2.長引く体調不良を抱えている人は、体に意識を集中してみると、不調が心からきていることに気づけるかもしれない。また、仕事のストレスは、自分の時間や心の調子をコントロールすることで減らすことができる。
いつもなんとなくダルくて、やる気がでない。朝は起きられないし、夜なかなか眠れない。このような悩みで心療内科に来院する人のなかには、自分では気づかないうちに「心の問題」をかかえていることが多いのだという。
仕事に真摯に打ち込むあまり、心や体の異常を見て見ぬふりしてしまう、そんな経験を持っている方は多いのではないだろうか。しかし、どこまでが適正なレベルのストレスで、どこからが体調を崩すレベルのストレスなのか、それを見極めるのは存外難しい。本書はそんな働きざかりのビジネスパーソンのために、マインドフルネスや禅の考え方をベースに自分自身の状態を的確に観察し、ストレスをコントロールする術を教えてくれる。
著者は精神科医として心療内科クリニックで診療すると同時に、禅僧として心を整える講座も開催しているという。そのため、本書で提案されている方法の数々は、知識だけに偏らず、非常に実践しやすいかたちで示されている。優しく丁寧な語り口、抱えてきたストレスを乗り越えて人生を輝かせようというメッセージには、多くの方が励まされるのではないかと思う。
ストレスが低減すると、仕事に打ち込むあまり見過ごしていた、自分が本当に価値をおきたいもの、歩みたい人生が見えてくるかもしれない。「自分にはストレスなんてないしな」と思っているあなたにこそ、手にとっていただきたい一冊だ。