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1.誰しも他人からよく思われたいと思うものだが、他人からの評価が自分の人生に与える影響は意外と少ない。他人の評価から逃れて、自分の納得のいく生き方を目指そう。
2.人は、「フォーカシング・イリュージョン」にはまりがちだ。特定の要素を過大評価しないよう、その要素から十分な距離を置いてみよう。
3.体験と思い出、どちらも大事だ。思い出づくりにばかり気を取られて、現在に目を向けることを忘れてしまえば、人生を本当に充実したものにすることはできない。
よい人生とはいったい何だろうか。作家でもあり実業家でもある著者は、その問いに「わからない」と答える。よい人生について考える本を書いているにもかかわらずだ。拍子抜けする方もいるかもしれないが、この答えはなんとも誠実ではないだろうか。
私たちは「よい人生」という言葉にたった一つの定義を求めがちで、それを達成するための原則や原理、法則があるような気がしてしまう。しかし実は、よい人生の究極の定義など存在しないのだ。著者はまずそのことを認めたうえで、本書で私たちが生きている世界を理解するための「思考法」を紹介している。著者の言葉を借りれば、本書は「思考の道具箱」だ。
著者は、自身が毎日実践しているという52の思考法を、自信を持って勧めている。思考法の出典は大きく分けてここ40年の心理学研究の成果、ストア派の思想、そして投資関連書籍だ。そして、これらの思考法で「『人生が絶対にうまくいく』と約束はできないにしても、間違いなくあなたの人生がうまくいく可能性を高めてくれるはずだ」と、これまた誠実な呼びかけをしている。
時代はますます速く変化していく。そんな時代だからこそ、私たちは目の前にあるたった1つの答えに飛びつきがちだ。しかし、たった1つの要素だけでは、私たちの住む世界は理解できないのかもしれない。本書の思考法は、「自分にとってよりよい人生を生きること」を考える手助けをしてくれることだろう。