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6月に金融庁が公表した「公的年金以外に老後資金2000万円が必要」との報告書が、現在も話題を集めています。
また、その直後に出版された『2000万円もってないオレたちはどう生きるか ――60歳からのリアル』は、そのタイトルと表紙で、われわれ出版取次の仕入担当たちの間でたちまち注目の的となりました(まるでベストセラー『漫画 君たちはどう生きるか』の老後版……!)。
『2000万円もってないオレたちはどう生きるか』は、実績豊富な社会保険労務士・コンサルタントである著者が、「お金」「仕事」「住まい」「人間関係」「健康」といった5つの“60歳からのリアルな疑問”をひとつずつ解きほぐし、現実的な対策をアドバイスした一冊です。
たとえば、「お金」。
著者は「年金受給に悩んだら、年金事務所に直接相談しに行くとよい」といいます。年金事務所の個人面談では、現時点での受給状況を丁寧に教えてもらえるのだそうです。
老後の生活の基盤となる年金。よくわからないことも多く、解説する本もたくさん出ていますよね。でも自分で調べるのには限界がありますし、高齢になるとそれはなおさら面倒になります。「直接相談できるんだ!」とわかったら、少し心が軽くなりませんか?
『2000万円もってないオレたちはどう生きるか』には、ほかにも
・「繰り上げ受給」「繰り下げ受給」をした際に、もとがとれる年齢は何歳か。
・再雇用をあてにするより、早めに高齢者向けの「警備」「介護」「マンション管理」といった仕事へシフトするのもあり。
・定年後の夫婦関係は、無理によくしようとせず現状維持を。
といった、リアルかつ本音の、役に立つアドバイスが多いです。老後に不安を感じている方は、一度このアドバイスに触れてみてください。
ここで、2018年~2019年に出版された老後関係の本の売上ランキングをみてみましょう。
2018年1月以降に発売された書籍(小説・コミック除く)とムックのうち、タイトルや商品情報に「老後」を含むものを抽出し、売上冊数を調べてみました。
老後に関する本 売上ランキングトップ10(※日販 POS調べ)
第1位『年金だけでも暮らせます』(荻原博子/PHP研究所)
第2位『老後破産』(NHKスペシャル取材班/新潮社)
第3位『やってはいけない老後対策』(大村大次郎/小学館)
第4位『精神科医が教えるちょこっとずぼら老後のすすめ』(保坂隆/海竜社)
第5位『書くだけでどんどん得する! あんしん老後の「お金ドリル」』(日経BP社発行/日経BPマーケティング発売)
第6位『親と私の老後マネー完全ガイド』(晋遊舎)
第7位『定年後からのお金と住まい 2019』(朝日新聞出版)
第8位『ひとり老後の安心大全』(宝島社)
第9位『アラフィフさんいらっしゃ~い!』(青沼貴子/KADOKAWA)
第10位『老後に破産しないお金の話 第3版』(大竹のり子/成美堂出版)
やはり「年金」と「お金」に不安を感じている人が多そうです。
第2位に『老後破産』がランクインしていることから、2014年に放送されたNHKスペシャル「“老後破産”の現実」の反響の大きさも伺えます。
読者層は、圧倒的に60代が多いです。
年齢別に細かく見ると、「定年が見えてくる50代半ばから老後について考え始め、実際に定年を迎えた60歳で関心が最も高まる」という読者の姿が浮かび上がってきます。
個人的には親世代が定年を迎え、かつ自分たちの老後も気になってくる30~40代の読者がもっと多くてもいいと思うのですが、この世代はライフプランが変化しやすく、いろいろとお金がかかるので、あえて「老後」だけには焦点を絞らないのかもしれません。
今後どう変化していくのか、注目していきたいところです。
それでは続いて、最近出版された「老後のお金」に関する本を紹介します。
不安のない老後を送るためには、早めに準備しておくに越したことはありません。思い立ったが吉日ですよ。
人生100年時代を生き抜く新しいおかねとのつきあい方とは? 平成の30年間で定年後ライフはガラリと変わった。オヤジと同じ暮らし方では、将来のおかねが足りなくなってしまうのは必定。でも、そんな心配はおかねをはたらかせることで吹き飛ばそう。ザイ編集部が手取り足取り、どこよりもわかりやすく解説します。
人生100年時代、老後資金は夫婦で2000万!? 教育費・住宅ローン etc. お金がかかり過ぎて老後資金が貯められない・・・そんなアラフィフ世代が増えています。
でも大丈夫! 安心老後の準備は今からでも間に合います!
定年前後のお金のことは「知らなきゃ損!」のオンパレード。
だから、【現役時代】【60代前半】【60代後半】でやるべきことをやさしく丁寧に教えます。
たとえ、定年時にそれほど蓄えがなくても大丈夫!!
人生において、「定年」は大きな節目です。その節目を経て、セカンドライフを幸せに過ごすことは何よりも大切です。そのためには、健康や友人、家族、趣味、社会貢献などがバランスよく備わっていることが重要です。しかし、どうしても気になるのが「お金」のことです。本書では「年金制度のホントのところ」「老後の支出額」「資産運用」など、定年後の漠然とした不安を解消すべく、「たとえ定年時にそれほど蓄えがなくても大丈夫」ということを順序立てて説明していきます。思いのほか長いセカンドライフを、安心して暮らすための必読の書です。