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「むかわ竜」という恐竜化石を知っていますか?
2003年に北海道むかわ町で発掘されたこの化石は、全身の8割以上というほぼ完全な状態で発掘され、「日本の恐竜研究史上最大の発見」といわれています。つい先日も、「新属新種の可能性が極めて濃厚」と発表されたばかり。
※「むかわ竜は『新種の恐竜』 背骨などに特徴、学会報告へ」(朝日新聞デジタル)
そんな「むかわ竜」が、7月13日(土)から東京・上野の国立科学博物館で開かれる「恐竜博2019」にて公開されます。
実物化石と全身復元骨格標本(レプリカ)が北海道以外で公開されるのは初めて。子どもも大人も、今からワクワクしてしまいますね!
“新種の恐竜”というだけでもワクワクしますが、この「むかわ竜」、発掘の経緯もとてもドラマチックです。
『漫画 むかわ竜発掘紀』に、そのエピソードが漫画ならではのわかりやすさ・入り込みやすさで描かれています。
主人公は通称「ダイナソー小林」こと、北海道大学の小林快次教授。NHKラジオ「子ども科学電話相談室」やTBSのバラエティ番組「クレイジージャーニー」などへの出演でも知られる、日本を代表する恐竜研究者です。
小林さんは「隼の目(ファルコンズ・アイ)」を持ち、数々の恐竜化石を発見している“世界屈指の化石ハンター”(これだけでかなり少年漫画のかほりがしてワクワク……)。物語は、首長竜の研究をしている東京学芸大学の佐藤たまき准教授が、むかわ町穂別博物館に眠っていたある化石を見て、恐竜のものである可能性を指摘したところから始まります。
そこから小林教授が登場し、博物館の櫻井和彦さんと協力して大規模な発掘に発展していくのですが、「本当に恐竜の化石が出るのか」「自治体から予算は出るのか」など次々に難問があらわれ、もうドキドキしっぱなし。
専門的な仲間が集い、一人ひとりがプロフェッショナルな仕事をしていくさまは「プロジェクトX」さながら。そしてついに頭部が発見され、大きな感動が――!!
本書の企画・原案を手がけた土屋健さんは、原作『ザ・パーフェクト―日本初の恐竜全身骨格発掘記』の著者その人であり、発売前から話題になっていたあの『リアルサイズ古生物図鑑』の著者でもあります。
『リアルサイズ古生物図鑑』は、第1弾「古生代編」に続き、もうすぐ続刊「中生代編」が発売されますね。こちらも楽しみです!
恐竜やその世界のことが気になってきた方には、こちらの本もおすすめ。『漫画 むかわ竜発掘記』に登場する佐藤たまきさんの著書で、“恐竜博士になりたかった女の子が、日本一有名な竜の名付け親になるまで”を綴った自伝です。
“日本一有名な竜”とは、1968年に発見された「フタバスズキリュウ」。正式な学名が付けられるまで奮闘を続けた、佐藤さんの“研究”の物語です。
小林快次さんが監訳に名をつらねる本書。恐竜の体の構造、生態、多様性から、大量絶滅をいかに生き延び今日の鳥類となったかまでが、オールカラーで解説されています。
最新の恐竜研究と、その背景となる“基礎の部分”を知りたい人におすすめ。図鑑とは違う、恐竜の理解を深めるためのまさに「教科書」です。
YouTubeでは、刊行を記念したインタビュー動画が公開中。『恐竜の教科書』監訳者である久保田克博さん×田中康平さんが、本書の内容や、日本における恐竜の研究などについてたっぷり語っています。
・期間:2019年7月13日(土)~10月14日(月・祝)
・会場:国立科学博物館(〒110-8718 東京都台東区上野公園7-20)
※巡回展はありません
※会期中休館日あり
・主催:国立科学博物館、NHK、NHKプロモーション、朝日新聞社
・監修:真鍋真(国立科学博物館 標本資料センター コレクションディレクター)
・学術協力:小林快次(北海道大学 総合博物館教授)
・協賛:JR東日本、大日本印刷、トヨタ自動車
・展示協力:大日本印刷、DNPアートコミュニケーションズ
公式サイト
https://dino2019.jp/index.html